4時間睡眠の場合
肥満になる可能性が1.73倍
睡眠不足を続けていると、気づかないうちに体重が増えていきます。
睡眠不足が肥満を引き寄せるという事実は意外かもしれませんが、そのメカニズムを知れば納得するはずです。
特に関係しているのは、食欲をコントロールする「グレリン」と「レプチン」という2つのホルモンです。
睡眠不足になると、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌量が増加し、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌量が低下します。
つまり、睡眠不足の状態では、食欲を抑制する力が低下し、食欲を増進する力が強まります。その結果、食事量が増えて太るのです。
さらに、「グレリン」が増えると、こってりしたラーメンや揚げ物、ポテトチップスなど高脂肪の食べ物を欲するようになります。
2004年、米シカゴ大学のシュピーゲル博士らの研究では、10時間睡眠の人と4時間睡眠の人を比べると、4時間睡眠の人は、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌量が、10時間睡眠の人より約28%多く、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌量は、18%低下していました。
また、2005年、米コロンビア大学のギャングウィッチ博士らが32歳~59歳の男女約8000人を対象に行った調査では、平均睡眠時間が7~9時間の人と比べて、4時間以下しか眠らない人は肥満になる可能性が約1.73倍と高いことがわかりました。5時間睡眠の人も1.5倍と高く、睡眠時間が短いほど肥満リスクが上がる傾向が見られました。
なぜ睡眠不足だと食欲が増すのでしょうか。
その背景には、起きている時間が長くなると活動エネルギーを確保する必要があるので、脳が「もっと食べなさい」という指令を強めるという、人類が生き延びるための進化的な仕組みがあると考えられています。
つまり、睡眠不足はただの休養不足ではなく、あなたの食欲と体重をじわじわと変えていく“見えない太るスイッチ”でもあるのです。
もし体型を維持したい、あるいは減量したいと思うなら、食事制限や運動の前に、まずは7時間以上の十分な睡眠時間を確保することを心がけましょう。
免疫細胞の働きも
睡眠時間に比例する
睡眠不足は、体の免疫システムにも大きなダメージを与えます。
しっかり眠れない日が続くと、ウイルスや細菌と戦う免疫細胞が本来の力を発揮できなくなることが、多くの研究で示されています。







