超高層ビルの合間を
米軍ヘリが低空飛行
わたしは武井区長に詳しい事情を聞いてみたいと思った。ただ、保革のイデオロギー対立が激しい米軍基地問題に対する発言に慎重な自治体トップもいる。ダメ元でインタビュー取材を依頼すると、快く応じてくれた。
武井氏は生え抜きの区職員から2004年の区長選に出馬し初当選。2023年時点で5期目に入っていたが、赤坂プレスセンターの件で取材を受けるのは初めてだという。
――港区は1991年以降、ヘリポートを含む赤坂プレスセンターの撤去を求めています。なぜですか。
「市街地の真ん中に立地しているので、ヘリの騒音や家屋の振動などがあります。米軍ヘリの事故の報道も国の内外である。六本木のヘリポートは日常的に利用されているので、住民から離着陸や飛行の途中での事故の懸念や不安が寄せられています。港区としては区民の日常の生活を守るためにも根本的な解決策として撤去を求めてきました」
――ヘリポートの周囲には高層ビルが林立しています。
「周囲では2003年に六本木ヒルズ〔高さ238メートル〕、2007年に東京ミッドタウン〔同248メートル〕といった超高層ビルが相次いで取り囲むように建ちました。2007年には隣接地に国立新美術館〔同33メートル〕もできました。住む人、街に集う人も増えています。
たとえばヘリポートの半径約600メートルのエリアで見ると、2012年に11棟だった60メートル以上の建物が今は15棟になりました。周囲に高い建物が増えている場所にヘリが上空から降りてくる。事故の不安は決して軽減されていないという印象です。不安だという区民の声をわたしも耳にしています」
――米軍ヘリはヘリポートに離着陸する際に、西側の原宿・表参道▽南側の西麻布▽北側の神宮外苑――のエリアを100~200メートル台の高度で通過しています。
「実際の飛行ルートなどは〔日本政府や米軍から〕情報提供されていません。区としても調査はしておらず、どういうルートで着陸、離陸をしているかは把握していません。ただ、市街地の中にあるため、どのようなルートをとろうと、人家の上を通過して来るわけで、住民の間には同じような懸念が生じると思います。
根本的に必要なことは〔市街地上空では〕高いところを通って、高度を保ってヘリポートに〔近付いて〕安全に降下していくこと。それを徹底してもらうことが今の状態の改善につながると思っています」







