東大教授・素粒子物理国際研究センター長だった折戸周治は、00年に仁科記念賞を受賞した。02年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊(神奈川県立横須賀中学・現横須賀高校卒)の弟子で、00年11月に心不全で59歳で急死しなければ折戸もノーベル賞を受賞していた、と惜しまれている。
物理情報工学の白鳥世明は、ナノテク次世代薄膜プロジェクトの研究をしている。人工知能やロボット工学で著名なのは、新井民夫だ。大和雅之は生命科学者で、専門は幹細胞生物学だ。
環境庁の技官で有害化学物質や水質汚濁対策などに尽力した平石尹彦(たかひこ)は、99年から気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に参画した。IPCCが07年にノーベル平和賞を受賞した際には、授賞式に日本人として唯一、参加した。
東京工業大(現東京科学大)地球生命研究所の元所長・教授の広瀬敬は、地球深部の高圧高温の状態を実験により解明する研究に取り組んでいる。
博物学者・生物学者・民俗学者で「知の巨人」といわれた南方熊楠は、明治から戦前にかけて活躍した。旧制和歌山県立和歌山中学校(現桐蔭高校)の創立1期生で、卒業した後に上京し共立学校で英語を習った。
日本医師会元会長の
「けんか太郎」もOB
医学者もたくさんいる。
元国立大蔵病院(現国立成育医療研究センター)院長で小児科学の権威・柳沢正義、先端応用外科医で臓器移植に広く用いられている免疫抑制剤の研究をした落合武徳、脳神経外科医で独立行政法人医薬品医療機器総合機構の元理事長・近藤達也、分化制御学が専門で元千葉大学長の徳久剛史、循環器内科学者で自治医科大学長、宮内庁皇室医務主管を務めた永井良三らが卒業生だ。
産婦人科医の久保田俊郎、歯科医でインプラント治療の研究をしている西村一郎、呼吸器外科医で肺がん手術のオピニオンリーダー的存在の浅村尚生、認知行動療法の第一人者・清水栄司、アンチエイジングの大家で「男性医学のパイオニア」といわれる熊本悦明らの医学者もいる。
鄭(てい)雄一はバイオマテリアル工学が専門の東大大学院教授で、人工骨再生に挑んでいる。
武見太郎は57年から日本医師会会長を25年間も務め、開業医の利益を代弁し、強力な圧力団体となった。医師会のみならず歯科医師会、薬剤師会を含めた「三師会」に君臨し、「武見天皇」と言われた。旧制開成中を経て慶応大医学部卒だ。







