「発声」「音声表現」「相手に合わせた声の使い分け」――“伝わる話し方”の3つのコツ

元NHKキャスターとして「おはよう日本」「首都圏ネットワーク」などに出演し、現在はフリーアナウンサーとして多方面で活躍する牛窪万里子さん(株式会社メリディアンプロモーション代表取締役)。牛窪さんは、『なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方』など、多くのビジネス書も執筆するなど、言葉と表現によるコミュニケーションのプロフェッショナルだ。そんな牛窪さんによる連載「いま必要な“組織を活性化する”コミュニケーション」の第5回をお届けする。(ダイヤモンド社 人材開発編集部)

*連載第1回 報道現場から学ぶ、チーム活性化のための“3つのコミュニケーションスキル”
*連載第2回 人と人の信頼関係をつくる“フィードバック”――その6つのポイント
*連載第3回 世代間コミュニケーションのギャップをなくすために、私たちはどうすればよいか
*連載第4回 牛窪流コミュニケーション術――質疑応答の時間が深くなる“質問の方法と応え方” 

話は“ちょっとした言葉の扱い方”で伝わりやすくなる

 「話す力」がビジネス成功の鍵となることは言うまでもありません。

 特に近年はオンライン化で、声・言葉そのものの伝わり方が、相手の理解度を大きく左右するようになりました。

 私はこれまで、アナウンサー、経営者、講師として、多様な相手とコミュニケーションを重ねてきました。そこで痛感するのは、「話し方」は特別な才能ではなく、話す内容は“ちょっとした言葉の扱い方”で誰でも驚くほど伝わりやすくなる、ということです。

 例えば、かつて、ある難題を取引先から頼まれた際に「それは“常識的に考えて”難しいですね」とお断りをしたところ、相手が気分を害してしまったことがありました。「常識的に」という言葉は自分の判断を「正解」と押し付けている言葉であることに後から気づきました。つまり、相手の考えを「非常識」だと否定したことになるからでした。もし、「今の条件だと、実現が難しそうに見えますが、いかがでしょうか?」と相手に配慮する伝え方にしていたら、相手はこちらの状況を理解し、別の提案を受けていたかもしれません。

 今回は、日々、私が実践している話し方のコツを「発声」「音声表現」「相手に合わせた声の使い分け」の3つのポイントに沿ってご紹介します。