また、ウィスニエフスキー氏らの研究によれば、次の3つの要素がバランスよく含まれているフィードバックほど、高い効果を示していました。
第一に、「何が」良かったのかという事実の指摘です。これは印象論ではなく、行動や成果を特定することを意味します。
第二に、「なぜ」それが良かったのかという理由の説明です。その行動や成果が、組織や個人の目標達成にどのように貢献しているのかを明確にします。
第三に、「どのように」活かせるのかという改善のヒントです。次の行動につながる示唆を含みます。
この中でも、2つ目に挙げた「理由の説明」は特に重要です。「なぜその行動が価値あるものなのか」「どのような影響をもたらすのか」を理解することによって、その行動が一時的なものではなく、持続的な実践へと発展していくからです。
ホメる場合だけでなく、改善点を指摘する際も、単に「こうすべき」という指示ではなく、「なぜそのように改善する必要があるのか」「それによってどのような効果が期待できるのか」をきちんと説明することで、行動変容がうながされます。
つまり、フィードバックにおいては、「理由」と「改善」の説明に注意を払うとよいということです。
相手の行動や成果、そして、その価値を伝えて、さらなる改善のヒントを提供する。それらの要素を含めることで、フィードバックは成長の契機となります。
3つの観点を意識して
部下の行動を観察する
「具体的なホメ」を実践するために、どのような点に気をつけていけばよいでしょうか?
まず、観察の視点を明確にすることから始めましょう。なぜなら、人を漠然と見ているだけでは、日々起こる成長を見逃してしまうからです。
職場における成長の発見は、何も上司から部下への一方向的な観察だけではありません。同僚同士、部下から上司へ、さらには他部門のメンバーとの間でも、互いの成長を捉え、支援し合える関係を築くことが可能です。そのためには、日常的な観察が欠かせません。






