計画策定よりも実行と修正を
重んじる考え方が根底にある
柳井さんは「商売ってやってみないとわからない。やる前に考えても無駄。やって、考えて修正すればいい」と述べています。この言葉は、計画策定よりも実行と修正を重視する同社の経営スタイルの基盤となっています。
さらに言えば、いくら分析を重ねても、そこから未来を創造することはできません。
未来を切り拓くためには、明確なパーパスを持ち、そこに意志を込めることが不可欠です。もちろん、一定程度の分析は考えるためのベースとして必要ですが、それだけでは未来は拓けない・創造できないという認識が重要です。
ユニクロを展開する会社名は「ファーストリテイリング」です。この「ファースト」という言葉には、「速い、早い」という意味が込められています。他社よりもいち早く行動し、変化に対応することを社名そのものに刻み込んでいます。
同社の公式サイトによれば、この社名には「ファストフードのように早い小売業」という意味があり、「お客様の求めている商品を、いかに速く提供できるか、という私たちの精神が社名に込められている」とされています。1991年に小郡商事から社名変更された際に採用されたこの名前は、スピード重視の企業文化を象徴しています。
ユニクロには「計画1割、実行9割」という考え方が根底にあります。じっくり時間をかけて戦略を練るよりも、すぐに実行に移し、そこで学びながら素早く進化させていくという姿勢です。今で言うアジャイルを早期から取り入れていたのです。
ユニクロにはなぜ
「経営企画部」が存在しないのか
この考え方は、変化が激しいVUCA時代に、特に効果を発揮しています。しかし、注目すべきは、この「計画1割、実行9割」という考え方が、VUCAという言葉がつくられるよりも前からあったということです。
ユニクロはVUCA時代を先取りし、その時代にふさわしい戦略の立て方を実践していたのです。むしろ、ユニクロがそのように動いていたところに時代が追いついてきたとも言えるでしょう。







