「経営者になるためのノート」はマニュアル本ではありません。
経営者としての心構えや思考法を根本から変える可能性を秘めています。高い目標を持ち、常識を疑い、お客様のために尽力し、素晴らしいチームをつくり、そして大きな使命を追い求める──そんな経営者を育てるためのバイブルなのです。
「経営者になるためのノート」の本質は「自分自身の物語を書く」ということかもしれません。ユニクロという物語を書いた柳井さんの経験には、読者1人ひとりが自分の物語を書くためのヒントが詰まっているのです。
そして、「経営者になるためのノート」を通じて、全員経営という基本戦略が店舗運営の現場で「部門担当制」として実践されているのです。
モチベーションを高める
「スタッフコンベンション」
部門担当制は店舗スタッフの習熟度に応じて柔軟に運用されています。習熟度が高い場合は多くの権限を与え、習熟度がまだ十分でない場合は店長がサポートします。店舗スタッフと会話をしながら、情報を吸い上げて、販売計画を一緒につくるなど、店長がスタッフに何をすべきかを助言します。
ある店長にヒアリングしたところでは「完全に任せられるスタッフはまだ数割くらい」との意見もありましたが、まだ発展途上の取り組みです。これまでは店長が全て自分で判断していたことを考えると、大きく前進していると言えます。
店舗スタッフを主役にするには、彼らのモチベーションを高めることも重要です。これまで、指示されたことを淡々とこなしていれば良かったのに、いきなり「経営者のように考えて判断しろ」と言われても戸惑う人もいるはずです。
いかにスタッフにやる気になってもらうか。その役割を担うのが、「スタッフコンベンション」などの取り組みです。これらは店舗スタッフに「自分も考えてみよう」という意欲を持たせる機会となります。
「スタッフコンベンション」は、店舗スタッフを対象とした小規模なイベントです。全店舗のスタッフを集めるのは現実的には難しいので、地域ブロックの中でスタッフを集めて開きます。ここでは座学で一方的に教えるのではなく、参加者たちに議論してもらって、それを自分事化することが重視されます。
また、誰もが参加できるわけではありません。選ばれること自体を「ステータスだ」と感じてもらうことも、参加者のモチベーション向上につなげています。







