富裕層必見! 資産防衛&節税術Photo:PIXTA

2025年末に発表された、2026(令和8)年度「税制改正大綱」によって、不動産評価の抜本的見直しの「第二の波」が押し寄せてきた。この「第二の波」で、「不動産」による相続税負担軽減策は完全に封じ込められたのか。連載『富裕層必見! 資産防衛&節税術』の第9回では、今回の税制改正大綱から国税庁の思惑を読み解き、「令和」の新たな不動産ポートフォリオ戦略を伝授する。(税理士法人チェスター東京本店代表 河合 厚)

2026年度「税制改正大綱」の骨子は
「消費・投資の覚醒」と「公平の追求」

 昨年末、2026(令和8)年度「税制改正大綱」が発表された。今回の税制改正大綱の特色は、「消費・投資の覚醒」と「公平の追求」といえる。

 具体的には、178万円の壁対応(基礎控除等引き上げ)、成長投資拡大(戦略投資促進税制等)、暗号資産の申告分離課税・源泉徴収導入、NISA拡充(利便性向上)などで「消費・投資の覚醒」を図り、貸付用不動産・小口化商品の評価変更、高所得者向けのミニマム課税の対象拡大など「公平の追求」が盛り込まれている。

 そして今回の税制改正大綱には、相続税対策の根幹を揺るがす最も大きな変更点がある。それが「貸付用不動産」および「不動産小口化商品」の評価方法の見直しだ。

 今回の評価方法の見直しによって、不動産による相続税負担軽減は完全に封じ込められたのか。次ページ以降で国税庁の思惑を読み解き、新たな不動産ポートフォリオ戦略を検証する。