危険を認知したとき、「闘う」行動につなげるのは怒りの感情です。不安と怒りはそれぞれ逃げる行動、闘う行動というように「危険対処のセット」になっています。
不安・恐怖と怒りに加え、悲しいというネガティブな感情があります。悲しい感情は「喪失」を認知するため、それにともなう行動が減ります。
一方で、ポジティブな感情である喜び(あるいは楽しい)という感情は、「報酬」を認知するため、それにともなう行動が増えます。
世の中には楽観的で、喜びや楽しい感情ばかりで、あまり不安を感じていないように見える人と、悲観的でいつも不安や悲しみにとらわれている人がいるように思えます。
この差は、いったいどこから生じるのでしょうか。
ネガティブ思考は
あなたの性格のせいじゃない
医学的には、不安になりやすい・なりにくいは遺伝と環境の相互作用によって決まるとされています。要するに、「親からの遺伝」と「生きてきた環境」がお互いに影響しあっているということです。
心理学で「ビッグファイブ」と呼ばれる性格特性(神経症傾向、外向性、開放性、誠実性、協調性)のうち、「神経症傾向」(編集部注/不安、憂うつ、怒りなどネガティブな感情を抱きやすく、ストレスに敏感で、情緒が不安定になりやすい性格特性)が不安になりやすい性格とされています。
そして、多くの双子研究をまとめた結果、性格の40%が遺伝要因で、60%が環境要因とされています。
つまり、不安になりやすい性格は40%の割合で遺伝の影響を受けています。
また、不安を感じること自体を恐れる傾向である「不安感受性」についても、双子研究により、45%が遺伝要因であるとされています。
遺伝とともに、不安になりやすい性格を形づくるもうひとつの要素が環境です。
特に幼少期の成育環境のストレスは、人の性格に大きな影響を与えると考えられています。
例えば、子どもの頃に親から虐待を受けたとか、学校でいじめにあったなどの体験が原因となって、不安になりやすい性格がつくられてしまうわけです。







