黒田東彦が解説する「女性政治リーダーの活躍」、高市政権が長期政権を実現する鍵は?東京都の自民党本部で、当選確実となった候補者に花を付ける党総裁の高市早苗首相。衆議院選挙で自民党は戦後最多となる316議席を獲得した Photo:Anadolu/gettyimages

高市早苗首相が電撃解散で踏み切った衆議院選挙で、自民党が歴史的な大勝を収めた。前日本銀行総裁の黒田東彦氏が執筆するダイヤモンド・オンラインの連載『黒田東彦の世界と経済の読み解き方』の今回のテーマは、「女性政治リーダーの活躍」。活躍する女性政治リーダーの特徴と、長期政権の鍵とは?

衆院選で歴史的大勝を収めた高市首相
G7でリーダーになった女性政治家の特徴

 2月8日に投開票された衆議院議員選挙で、自民党は単独で定数の3分の2を上回る316議席を獲得し、歴史的な大勝を収めた。連立を組む日本維新の会と合わせると、定数の4分の3を超える352議席に達した。

 高市早苗首相は衆議院解散を決断した1月の会見で、「内閣総理大臣としての進退を懸ける。高市早苗に国家経営を託していただけるのか。国民の皆さまにご判断いただきたい」と述べていた。

 自民党が掲げた公約よりも、電撃解散に踏み切った高市首相の決断こそが、今回の圧勝をもたらしたと言っていいだろう。

 いま、G7(先進7カ国)のうち、女性の政治リーダー・行政の長は、高市首相とイタリアのジョルジャ・メローニ首相である。過去には、規制緩和で英国を造り替えたマーガレット・サッチャー元首相や、ドイツの戦後最長政権を担ったアンゲラ・メルケル元首相などがいた。

 女性の政治家は、男社会の政治の中では、明確な政治主張と政策方向を打ち出して目立たなければ、リーダーになれない。

 サッチャー元首相も、1970年からのヒース内閣で教育相を務めた際に、義務教育の学校での牛乳無料配布を廃止して、“Margaret Thatcher, Milk Snatcher(ミルク泥棒)”と非難された。

 79年に首相になってからは、持論の新自由主義哲学に沿って、低迷する経済に対して広範な規制緩和と減税を行い、インフレに対して徹底した金融引き締めを進め、英国経済を再生させた。高市首相は、このようなサッチャー元首相を「憧れの人物」としている。