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2年目に突入したトランプ政権がもたらす混乱の影響を最小限にするためにも、アジア諸国との経済協力は欠かせない。前日本銀行総裁の黒田東彦氏が執筆するダイヤモンド・オンラインの連載『黒田東彦の世界と経済の読み解き方』の今回のテーマは、「近隣諸国の政治・経済体制」。アジア諸国との経済統合・経済協力を進める際には不可欠となる、各国の政治体制や経済体制の特徴とは?
近隣諸国との経済統合・経済協力の課題
自由民主主義・資本主義の国ばかりではない
トランプ米政権が2年目に突入し、世界経済の分断化の流れが押し寄せているアジア諸国は、経済統合・経済協力・安全保障協力を粛々と進めていくべきだと以前の寄稿で指摘した( 『黒田東彦が論じる「アジア諸国の経済発展」、日本より成長できた理由と今後の進むべき道』参照)。
日本は政治体制が自由民主主義国で、経済体制は資本主義国である。だが、近隣諸国との経済統合を進めていく際には、それら諸国の政治・経済体制をよく把握しておく必要がある。
そのような目で見ると、例えば中国は、非民主主義国・社会主義国となる。そして香港は、中国の特別区であるものの、選挙のある民主主義 ・資本主義 のように見える。ただし、言論の自由や結社の自由、法の下の平等などが保障 されている自由民主主義ではない。このような民主主義について、米国の学者は、自由民主主義ではなく「選挙民主主義」であるとしている。
そうした定義に沿って近隣諸国 を見てみると、下図のようにまとめられる。
政治体制・経済体制の違いは、経済発展の差を生み出すとされ、経済統合を進める際にも考慮すべき要素である。








