日本とドイツのビール文化は
消えるのではなく、形を変えている?
さて、日本のビール市場は今年、大きな変化を迎えます。10月に酒税の改定で、ビール・発泡酒・新ジャンルの酒税が350mlあたり54.25円で一本化されます。ビールは減税、発泡酒・新ジャンルは増税となり価格差が縮まるので、味や品質、ブランドがいっそう重視されると予測されています。
その一方で、ノンアル市場の拡大も見込まれています。サントリーによると、24年のノンアルコール飲料市場は4584万ケース(前年比11%増)で10年前の約1.6倍に達しました。25年は4730万ケースまでさらに拡大すると予測されています。
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Photo:SUNTORY
ドイツのビール業界団体も、ノンアルコールビールは現在、最も成長が速い分野だといいます。25年のノンアルコールビール消費量は、ビール系飲料全体の10%を突破しました。
「バイエルン州におけるノンアルコールビール市場は、私たちにとって希望の光です」と語るのは、バイエルン醸造連盟のヴァルター・ケーニヒ氏。実は、ビール醸造所の廃業が、特にバイエルン州で深刻なのです。コロナ禍以降、同州では醸造所の約10軒に1軒が閉鎖に追い込まれました。
もっとも、小規模な醸造所にとってノンアルコールへの転換は簡単ではありません。ビールからアルコールを取り除く方法は、主に2つ。(1)真空蒸留法、(2)発酵を途中で止める方法です(他に、膜によるろ過や逆浸透法といった技術も)。
そのため各社は今後、ビールだけでなく、ノンアルコール製品やミックス飲料など、アルコールを含まない商品のラインアップ拡充にも力を入れています。







