このたび『100点満点とれる子の育て方』を発刊した、ステージメソッド塾代表の西角(にしかど)けい子氏に、子どもの成績を伸ばす秘訣を聞いた。
西角氏は、倍率10倍超の難関公立中高一貫校に7年連続地域No.1の合格実績をあげているだけでなく、どんなテストでも「100点満点」を目標にさせて、確実に「100点」をとらせていく。「すべての子どもには、必ず伸びしろがある」という信念を軸に、学力とメンタルの2つの面からアプローチを重ねていくのが特徴だ。子ども本人だけでなく親や周囲は唖然とする「平均点以下でも必ず伸びる習慣」や「100点満点勉強法7つのルール」などを含め、このたび全5回連載を企画。
【第3回】は、「100点満点とれない子」の5つの傾向を紹介する。
【100点満点勉強法ルール3】
「100点満点とれない子」の5つの傾向を知る
私は、すべての子どもたちに、「100点満点」をとるチカラがあると信じています。
これまで、「ひらがなの『あ』からやりなおす」「1問100点にする」など、ハードルを下げたものを紹介しましたが、実際にこれらを指導していても、なかなか「100点がとりにくい子」がいることも事実です。
それは学力だけの問題でなく、「学習環境」や「メンタル面」が大きく関わっているからです。
「100点満点」とれない子には、5つの共通した傾向があります。
●1.言葉が否定的
「ダメだ」「できない」「無理」「イヤ」「時間がない」
このような言葉をくりかえす子どもは、なかなか伸びません。
子どもが否定的な言葉を使う場合、ほとんどが家庭内で否定的なエネルギーで包まれているケースが多いのです。
週2~3回の授業で、私が伸びしろを刺激して、
「あなたはできるよ」「うまくいったね」「もうすぐ100点だよ」
と、くりかえして話しかけても、親御さんが毎日、
「バカ」「どうしてできないの」「何度も同じことを言わせないで」
などの否定的な言葉で、子どもの可能性をつみとる環境では、なかなか「伸びしろ」が育ちません。
私の塾では、親御さんにも協力をお願いし、家庭での言葉がけにも注意を払っています。
●2.すぐに群れたがる
何をするにもどこへ行くにも、友達と一緒でないといけない子も伸びにくいです。
友達と違った行動をとっても理解してくれる関係ならいいのですが、トイレにも一緒に行くような関係の場合は少し距離をとったほうがいいかもしれません。
向上心を育てるには、ひとりを選ぶことも大切だからです。
他にも、●3.「約束を守らない」、●4.「体力がない」などがあります。