売り上げを、どう地域に戻すか
被災地でもある能登の現状は?
ただ、ひろゆき氏が見ているのは「商品が売れること」そのものではない。大事なのは、その売り上げを地域にどう返していくかだ。
「このビジネスの設計としては、能登の工場でつくった商品が売れることで、その利益が能登に還元されて、地域経済が潤う流れをつくれたらいいなという考えがあるんです」
地方の衰退は、人口減少という一言では片づかない。人が減るから仕事がなくなる。仕事がないから若い世代が戻らない。その悪循環が続けば、地域はじわじわと力を失っていく。
被災地でもある能登の現状について、ひろゆき氏は率直にこう話す。
「一度外に出た人って、なかなか戻ってこない。理由のひとつは、やっぱり仕事がないことなんです。でも、仕事をつくろうとしても、スタッフが集まらない。『人がいないから仕事ができない』『仕事がないから人が帰ってこない』という悪循環に陥っているわけです」
だからまず必要なのは、回るビジネスをつくることだという。
「何らかのビジネスを無理やりにでも回していくことで、まず仕事を生み出して、そこで生活する人を増やしていく。そうやって、もう一度地域に循環を取り戻していけるといいんじゃないかな」
UP-TやNOTOSNOWの話が単なる商品PRで終わらないのは、その先に地域への還元まで見据えているからだ。売り上げが立ち、その利益が地域に戻る。そうした現実的な循環があって初めて、地方で暮らし続けられる土台ができる。
ひろゆき氏のCMO就任が示しているのは、著名人起用のインパクトではない。地方のものづくりをどう売り上げに変え、どう地域へ戻していくか。UP-Tの挑戦は、その勝ち筋を現実に変えられるかどうかを試している。








