orbital data center:
宇宙データセンター

米宇宙企業スペースXが6月中旬に史上最大の新規株式公開(IPO)を成功させた。大幅赤字であるにもかかわらず。
投資家を熱狂させている目玉プロジェクトが「宇宙データセンター(orbital data center)」だ。人工知能(AI)インフラとして地球の低軌道上に設置される衛星コンステレーション(satellite constellation)のことだ。
IPO目論見書によれば、スペースXが将来的に打ち上げる衛星数は最大100万基に上る。100万基が地球を包み込めばまさにコンステレーション(星座)であり、宇宙データセンターの土台になると想定されている。
地上データセンター(terrestrial data center)ではなぜ駄目なのか。
AI時代が到来し、エネルギー問題がにわかに深刻化しているためだ。AI開発に不可欠なデータセンターの建設が急ピッチで進み、それに合わせて膨大な電力消費や水資源の枯渇が大きな課題として浮上している。
スペースXによれば、宇宙空間で巨大な太陽光パネルを使い、エネルギーを効率よく取り込む宇宙データセンターは局面打開の切り札になり得る。三つの問題を一気に解決するという。
第一に土地問題。データセンターは大規模な土地を必要としており、住民の反対運動もあって用地確保が難しくなっている。宇宙空間であれば土地問題はなくなる。
第二に電力問題。データセンターが消費する電力はうなぎ上りで増え、環境への負荷は大きい。軌道上のデータセンターは無限の太陽光エネルギーだけで稼働する。







