drone superpower:
ドローン大国

戦争の形を変えたウクライナ、軍民一体のイノベーションでロシアに対抗

 4年以上にわたってロシアの軍事侵攻に対峙してきたウクライナ。今では世界中から注目される「ドローン大国(drone superpower)」だ。

 軍民が二人三脚で強力なドローン産業を育て上げ、軍事超大国ロシアを苦境に追い込みつつあるのだ。メディア上で「まるでダビデとゴリアテの物語(弱者が強者を打ち負かすという旧約聖書の物語)」といった見出しが躍るほどに。

 3月にはウクライナ軍は3万3000機以上のロシア製ドローンを撃墜し、月間記録を更新。ここで大活躍したのが迎撃ドローン(interceptor drone)だった。

 ドローンの投資対効果は高い。例えば、ウクライナ企業が開発した迎撃ドローン「スティング」は1機当たり2500ドル(約40万円)。1発当たり400万ドル(約6億5000万円)の米国製迎撃ミサイル「パトリオット」とは比べものにならないほど低コストだ。

 ロシアの侵攻を受けた2022年当時、ウクライナ国内にはほんの一握りのドローンメーカーしか存在しなかった。それが今では様変わりし、500社以上のドローンメーカーがひしめいている。ドローン大国と呼ばれるゆえんだ。

 現在、ウクライナは年1000万機のペースでドローンを生産しており、生産機数で世界一の座にあるもよう。

 ゼレンスキー大統領は7月15日のウクライナ建国記念日に「最初は年100万機を掲げて国内外で笑いものにされた」とした上で、「今では年1000万機。国際協力を得られれば年2000万機へ倍増できる」と宣言した。