8月8日という夏季輸送のピークの設定には昼間列車の混雑を分散させる意図があるのか聞くと、「多客期対策としての側面はある」としつつ、「宿泊を伴う移動やイベント後の移動など、これまで新幹線では十分に取り込めていなかった需要を取り込む意図がある」と説明する。

「東海道ルミエールエクスプレス」が
想定するターゲット客は

 想定するターゲットは、「首都圏から関西圏へ前日に移動を開始し、翌朝の早い時間帯から観光・イベント・仕事等の予定のある人」や「宿泊費の高騰を背景に前泊を避けたい人」、「夜行バスには抵抗があるものの移動ニーズを持つ人(夜行バスより座席を広く使いたい人、子供同伴のためトイレ・デッキを使用したい家族連れなど)」とのこと。

 確かに8月8日の宿泊費(7月1日時点、筆者調べ)を見ると、京都駅と大阪駅付近のホテルはシングルで 1万2000円以上。ランクを上げれば、その1.5倍も珍しくない。8月8日(最繁忙期)の東海道新幹線東京~新大阪間「のぞみ」は片道1万5120円だから、前泊すると片道分の追加出費がかかることになる。これは痛い。

 こうしたニーズに応える「解」のひとつが夜行バスだ。東京~大阪間が高速道路で約8時間を要することを逆手に取り、深夜に出発し、早朝に到着する。昔の車両は4列シートが多かったが、快適性を求めてトイレの設置や独立3列シート、半個室が普及し、ついにフルフラット型シートまで登場した。

 8月8日出発の東京発大阪方面の運賃を調べてみると、4列シートが約5000円~9000円、3列シートが約1万2000円~1万5000円、バス大手「WILLER EXPRESS」のシェル型シート搭載車「リボーン」では新幹線より高い1万8000円にもなる。