欲を言えば「すべての条件を満たす仕事」といきたいところですが、そもそも転職活動を始めたきっかけである「これだけは絶対に譲れない」という一番の目的を明確にし、最後までそのベクトルをぶらさないことが重要です。Aさんの「働き方の改善」のように転職の「原点」を持ち続けることこそが、最終的な満足度につながります。

 二つ目は、「客観的なアドバイスを活用し、第三者視点で自分の強みを伝えること」です。

 Aさんが「採り手側の視点」を取り入れてポータブルスキルを言語化したように、第三者からのフラットな問いかけやフィードバックをもとに、企業側が「採用するメリット」を実感できる形へと自分の強みを翻訳・再定義していくプロセスが、自身の市場価値を正しく伝える近道となります。

坂井氏顔写真坂井 泰雄 (さかい やすお)
リクルートエージェント キャリアアドバイザー 
大学院修了後、中高一貫の私立学校にて6年間教職を経験。その後2022年にリクルートへ入社。キャリアアドバイザーとして、主に建設・不動産領域の求職者の転職支援を担当。転職において「何をかなえたいのか」という問いを軸として、求職者の納得感のある転職支援にこだわりを持つ。

 三つ目は、「面接の場で『論理的な納得感』を重視すること」です。

 求人票に記載されている「休日多数」「残業少なめ」といった文言だけをうのみにするのは危険です。面接の場でその働き方がなぜ実現できているのかの背景を問い、論理的な納得感があるかを確かめることが大切です。面接官から聞く話を冷静に分析することが、入社後のミスマッチを防ぎ、企業風土との心地よいマッチングを生み出します。

「違和感」は、あなたが本当に
かなえたい未来へのサイン

 キャリアの正解は、決して一つではありません。

 今の働き方に違和感を覚えたら、それはあなた自身の人生をより良くするための大切なサインです。

 一人で抱え込まず、スケジュール感や転職活動における重視したい着眼点など、プロの知恵もうまく借りながら、自分の「かなえたい未来」に誠実に向き合い、少しの勇気を持って一歩を踏み出してみませんか。その小さなアクションが、あなたの明日を大きく変えていくはずです。