業績、株価、賃金、就職… 5年後の業界地図 AI格差で序列激変!?#10Photo:PIXTA

AI需要の増加でデータセンター向け製品が好調なのが、住友電気工業、古河電気工業、フジクラなど“電線御三家”だ。しかし、ひとくくりにデータセンター関連銘柄といっても、各社の強みとポジションは異なる。特集『業績、株価、賃金、就職… 5年後の業界地図』の#10では、各社の特徴を解説。今後注目の企業と「チャレンジャー」のポジションにいる企業を分析する。また、非鉄セクターにおける注目企業についても解説する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

データセンター特需で脚光
電線3社の違いと実力は?

 ここ1年で急ピッチな上昇を見せた国内株式市場。そのけん引役となってきた半導体・データセンター関連銘柄だが、中でも脚光を浴びたのが、光ファイバや光コネクタなどデータセンター向け製品を扱うフジクラ、住友電気工業、古河電気工業らの“電線御三家”だ。

 実際、ここ数年各社の業績は大きく向上している。フジクラは2024年3月期に695億円だった営業利益が26年3月期には1887億円へと急拡大。住友電工も同じく2266億円から4182億円へ、古河電工は112億円から639億円へと拡大している。業績の拡大期待に伴って、株式市場での評価もうなぎ上り。これまで比較的地味だった非鉄業界だが、直近の株価は26年初比較で、フジクラが1.96倍、住友電工が1.48倍、古河電工が4.18倍と跳ね上がっている。

 今後もAI需要の伸びを背景に、ハイパースケーラーなどによるデータセンター投資の継続が長期的には見込まれる中で、電線御三家も大きな成長が期待されている。

 しかし、御三家とひとくくりにしても、3社ごとに強い領域や優位性、立ち位置などには差があるのが実際だ。UBS証券の五老晴信アナリストは、電線各社が注目を集める中で、「付加価値の源泉である技術的強みを持つ製品領域、ディフェンダーなのかチャレンジャーなのかといったポジションを見極めることが重要なテーマになってくる」と指摘する。

 では、各社の強みは一体どこにあるのか。データセンター銘柄として注目を集める電線御三家の特徴を、それぞれのポジションや優位性などから徹底解説。3社の中で“本当に注目すべき銘柄”を明らかにする。また、3社以外の非鉄セクターの銘柄についても、今後の競争軸となるポイントを解説。シクリカルで景気に左右されがちとみられる非鉄企業において、有望な企業の実名を明かそう。

図表:電線・非鉄業界の5年後(サンプル)