金融インサイド#45Photo by Go Takano

金融庁が大きな転換期を迎えようとしている。今夏の異動により、幹部ポストである参事官と課長の半数以上が金融監督庁(現金融庁)発足以降の採用組へと刷新。発足から四半世紀余りが経ち、プロパー組が着々と育ってきた証左ともいえる。長期連載『金融インサイド』の本稿では、金融庁における課長級以上の人事異動を詳報するとともに、サプライズと目された人事を読み解く。(ダイヤモンド編集部 高野 豪)

金融庁プロパー組が台頭
参事官・課長は半数以上に

 金融庁は、8月7日までに課長級以上の人事異動を公表した。監督局と総合政策局を再編し、銀行・証券監督局と資産運用・保険監督局の2監督局体制に移行。総合政策局内にあった官房機能は独立させ、他の局に属さない金融庁直轄の形とした。

 2018年度以来となる大規模な組織再編や7月末に公表された局長級以上の人事異動に伴い、審議官級の顔触れは激変した。

 詳細は後述するが、6月の発令分を含めると、新たな審議官に6人が就任。4人が参事官から昇格し、国税庁名古屋国税局長だった端本秀夫氏は主要行・証券を担当する審議官に転じた。

 人事院が公表する指定職俸給表で、審議官級と位置付けられるのが証券取引等監視委員会事務局次長だ。このポストには、金融監督庁(現金融庁)へ1999年に入庁した八木瑞枝・前総合政策局秘書課長が就いた。金融庁採用のプロパー組では、初の審議官級の職員となる。

 それだけではない。参事官と課長も金融監督庁(同)発足以降に入庁したプロパー組が過半を占める形となった。後述するが、銀行・証券監督局では4課中3課、資産運用・保険監督局では6課中5課が金融庁のプロパーだ。“局長級”以上は大蔵省(現財務省)採用者が占めるものの、次世代を担う人材が育ってきたことの証左ともいえる。

 次ページでは、審議官級と参事官・課長の人事を読み解く。「財務省ではあり得ない」(金融庁関係者)と目される人事は何だったのかについても詳報する。