泥棒に狙われない家とは?
「入りにくく、見えやすい家」

 下見に来た犯人グループが好むのは、「入りやすく、見えにくい家」だと足立課長補佐は指摘する。「入りやすい」とは門扉や柵がなく防犯機器もない状態。「見えにくい」とは、高い塀や覆い茂った植栽が死角を作り、侵入しても周囲から発見されにくい家を指す。

 だからこそ、日頃から「入りにくく、見えやすい家」を目指したい。基本となるのは、「時間・光・音・目」の防犯4原則だ。

 補助錠や防犯フィルムで侵入に「時間」をかけさせ、センサーライトや門灯の「光」、防犯砂利などの「音」で威嚇する。防犯カメラや住民の見守りによる「目」を利かせる。なかでも、岐阜県警が最優先に挙げるのが「地域の目」だ。

「犯人が最も嫌がるのは、周囲から『声をかけられること』です。顔を見られたり、警戒されていると察知したりすると、犯行を諦めるケースが多い」

「近所でコミュニケーションを取り、見慣れない人を見かけたら、『こんにちは』『どうかされましたか』と挨拶するだけでも絶大な抑止力になります」(塚原係長)

 住宅の周囲も見直したい。高い塀や伸びた植栽が死角を作っていないか、ゴミ箱などが2階へよじ登る足場になっていないかを確認しよう。不在を悟られないために、郵便物や新聞をためてはいけない。タイマー式の照明で在宅しているように見せる工夫も有効だ。

 不審な訪問者には玄関を開けずに対応しよう。家族構成や資産、外出予定などを安易に伝えてはいけない。旅行の予定や旅行中の様子をSNSに投稿するのも注意したい。

 最後に徹底したいのが、基本中の基本である「施錠」だ。

「警察庁の全国のデータ(住まいる防犯110番)でも、侵入窃盗の侵入手口(一戸建住宅・令和7年)において、約41.5%が無締り(無施錠)の場所から侵入されています。ゴミ捨てなどの短い時間であっても、玄関や窓の施錠を習慣化しましょう」(足立課長補佐)

 防犯設備を設置するだけでなく、地域による声かけや、日頃の施錠習慣を組み合わせることが、住まいを守る最大の防壁となる。ぜひ今日から心がけたい。

杉山正博さんプロフィール