ローンを組んでマイホームを購入するか、一生賃貸派でいるかは、ネット上でもしばしば意見がわかれる話題だ。あらゆるメディアで忖度せずに意見を発信するホリエモンこと堀江貴文氏は、多くの人が目標とする「夢のマイホーム」について、どのように感じているのか。※本稿は、堀江貴文『疑う力 「常識」の99%はウソである』(宝島SUGOI文庫)の一部を抜粋・編集したものです。
別荘を買う神経が
理解できない
僕はかつて六本木ヒルズの賃貸マンションで暮らしていた。
逮捕・収監を理由に追い出されたことをきっかけに、2014年からホテルや友人宅を泊まり歩くノマド生活を始めた。不動産投資にはまったく関心がないし、特定の居住地はない。
そのおかげで僕のライフスタイルは最適化された。「連日のようにラグジュアリーホテルに泊まっていたら、出費がすごいんじゃないか」と心配する人もいるかもしれないが、六本木ヒルズで家を借りるコストと比較すれば、大して変わらない。
定住をやめたことによって、余計な荷物を処分できたことも大きなメリットだ。現在、僕が所有する荷物は、服とスマートフォンくらいしかない。
仕事や原稿書きはiPhoneで完結するため、パソコンも要らなくなった。冷蔵庫はホテルにあるし、洗濯はホテルのクリーニングサービスに頼んでいる。
マンション住まいだった頃は大量のマンガをコレクションしていたが、マンガはKindleに一本化して紙の本はすべて処分した。当然、本棚なんて必要ない。服はファッションレンタルを使ったり、ワンシーズン着たらだいたい捨ててしまう。手元に置いておく必要がない荷物は、トランクルームに放りこんでおけばいい。
自炊したくなったら、自分が経営する「WAGYUMAFIA」で肉をさばいて料理を振る舞う。キッチン付きの宿に泊まるのもいい。Uber(配車アプリ)を使ったりタクシーに乗ったり、カーシェアリングを利用すれば、駐車場も必要ない。もち家だろうが賃貸マンションだろうがホテル暮らしだろうが、シェアリングサービスを使えばだいたいのことができる。
「ハワイや沖縄、軽井沢に別荘をもちたい」という願望も僕にはない。別荘に出かけてのんびりバカンスを楽しむなんて、せいぜい年間で10日程度だろう。稼働率が低すぎる。
たったそれだけのために、わざわざ別荘を買う神経が理解できない。1泊30万円のスイートルームでも借りたほうが、よほど安上がりだ。