本社課長に抜擢された
トップ営業マンの意外な悩み
これからの管理職にとって、ますます重要になるのが、「正しく問いを立てる」ことです。
ここでいう「問いを立てる」とは、単に質問することではありません。問題の本質を見極め、本当に解決すべきことが何かを正しく設定することです。
ある化粧品メーカーに勤める知人の山本さん(仮名)の話を紹介しましょう。
山本さんは入社以来、いくつかの支店でトップの営業成績を上げ、本社課長に抜擢されました。しかし、そこで思わぬ問題に直面します。
社員の呼び方がわからないのです。
当時は「○○課長」「○○主任」と役職呼びが慣例でした。本社では接する社員の数が一気に増え、しかも、ほとんどが初対面。ネームプレートで名前はわかるが、役職までは書いていない。どう呼べばよいかを考えることがストレスとなり、仕事に集中できなかったそうです。
そこで山本さんは決断しました。「全員を“さん付け”で呼ぼう。全員に敬語を使おう」
翌日から、若手社員を含めて全員にそう接しました。目上の社員に対しても同様でしたが、特に失礼だと受け取られることはなかったそうです。
最初は「少し変な人」と思われたそうですが、数カ月後には「山本課長って、仕事ができるのに謙虚でいいよね」と評価が変わったとのこと。本人も、「言葉遣いにつられて気持ちまで謙虚になったのでしょう」と振り返っています。
もともと実力のある山本さんは、成果を上げながら順調に昇進していきました。







