「東京都市大学付属」コース一本化の成果
世田谷学園(世田谷区)では巣鴨と同様、4つの入試回(4科を3つ、算数1科を1つ)を設けている。本科コース(募集人員160人)と同一の試験問題で実施されるものの、理数コース(同40人)では算数と理科の配点が2倍となる。理数に出願すると本科にも出願したことになり、本科へのスライド合格もある。その結果、本科では受験者数より合格者数が多く表示され実倍率が1倍を割る場合もあるため、ここでは示さない。ちなみに26年の受験者数合計は1031人で、うち本科のみは266人だった。理数の合格者数は合わせて171人で、実倍率は4.5倍となかなかハードルが高い。
私立校では、コースやクラス分けをして、進学実績の向上に注力する例がよく見られる。特に中堅校では戦略的にこうした仕組みを導入している。進学実績の向上に伴いランクが上がると、一般的に入試は回数も減り、だんだんシンプルになっていく。究極の姿は1回だけの入試だが、複数回から1回になることは稀有で、埼玉のところで取り上げた青山学院大学系属浦和ルーテル学院(さいたま市緑区)くらいしか見られない。
都内では、東京都市大学付属(世田谷区)が26年に、2クラスある「I類」(難関国公立・私立大コース)と4クラスある「II類」(最難関国公立大コース)をすべてII類レベルの均等クラスとすることで、コース分けをやめた。受験者数合計を見ると、24年2185人(I類1058人、II類1127人)から25年1867人(I類907人、II類960人)に300人以上減り、コースを一本化した26年には2303人と大きく伸ばしている。同じく26年にコース制をやめて一本化した麗澤(千葉・柏市)が25年より2割強減らしたのとは対照的な結果となった。
Bランクの1日午後[2回]は国算2科だったが、算国か算理いずれかで受験可能となる。これは同じ世田谷区内にあり、以前から同じBランクで競合状態にある東京農業大学第一[2回]の科目設定に合わせた動きだ。この入試回での両校の受験者数を25年と26年で比較すると、男子のみの都市大付属は884人と1182人、共学の東農大第一は900人と910人になり、都市大付属により勢いがある。27年はどのように男子受験生が動くのだろうか。
ここで男子校の帰国生入試について触れておきたい。城北が約20人募集で1月5日[帰国生選抜]を新設した。26年(受験者数・実倍率)で見ると、同じ日には40人募集でDランクの攻玉社[国際学級(帰国生)](121人・1.5倍)、Eランクで川崎市麻生区にある若干名募集の桐光学園男子部(66人・1.1倍)がある。7日にはBランクで30人募集の海城[帰国生](143人・2.7倍)、そして9日には横浜市中区にあるAランクで若干名募集の聖光学院(133人・4.6倍)と続く。東京の帰国生の条件(1年以上の海外在留経験があり、24年1月1日以降に帰国)を満たしている男子校志望の受験生にとっては、1月入試で複数回のチャレンジができるだけでなく、2月からの一般入試も受験が可能となっている。







