大井PAで運転を交代、後席の乗り心地は?
大井PAで、当日ご一緒いただいた女性と運転を交代した。ここから大黒PAまでは、彼女にハンドルを任せて私は後席へ。
はてさて後席はどうだったか。加速や減速のたびに頭がユラユラ持ち上がって、そのまま揺れ続けるようでは高級とは言いがたい。ところがエルグランドは、動いた瞬間にちゃんと動いて、止まるときには遅れずに収まる。カーブに入ったときも、背中は置いていかれず、頭だけが先に行ったり後ろに落ちたりしない。後ろの人が、景色を追っているのではなく、クルマの中で“安定している”感覚がしっかりしている。
エルグランドの2列目シート Photo by F.Y.
2列目シートから見た室内。前席の背面にはモニターを備える Photo by F.Y.
後席の人の乗り心地は誤魔化しがきかない
全く当たり前の話だが、後席の人は自分で運転していない。だからクルマがどう動くか予測ができない。“されるがまま”である。だから誤魔化しがきかない。少しでも“遅れて揺れる”とか、“揺れが消えきる前に次の入力が来る”ような造りだと、不快に頭が揺さぶられ、結果「乗り心地が悪いクルマ」と言われてしまう。
エルグランドは、段差を越えた瞬間でも、尾を引くような揺れの余韻が少ない。頭が追いかけてきて、追いついたところでピタリと落ち着く。止まるたび、曲がるたびに姿勢が移り、その結果が後ろに波及するはずなのに、乗員が落ち着くまでの“時間”をきちんと詰めてある。だから後席に座る人は、安心して身体を預けられる。預けた瞬間から余計な力が抜けて、視線も会話も落ち着いてくる。運転している側がどれほど滑らかにアクセルを扱っていようが、車体が勝手に乱れていれば雰囲気はすぐ崩れる。だがエルグランドは、揺れの最後が雑にならないのだ。気を張らせないし、気を張らなくても揺れがまとまっている。高級ミニバンとは、結局こういう“気持ちの置き場所”まで造り込めているかどうかではあるまいか。







