日本に、伝え方を鍛えるときがやってきた

 今回のプレゼンで注目したいのは、日本人がプレゼンで勝利したことです。いままで、日本はつくるモノはいいのだけど、伝えることが大の苦手でした。「日本製品は、婚活をしない美女」と例えられるように、日本の製品は美女なのにもかかわらず、伝えることをしてこなかったがゆえに、売れなかったのです。

 世界市場がひとつになったいま、モノのよさだけでは世界に勝てません。そのよさを伝えることが重要であることに、日本は気づきはじめました。2016年大会が決まったときと、今回で比べると何が変わったでしょう?用地も、資金も、高速も、日本が持っているモノについてはなにも変わりません。変わったのは、伝え方だけです。

 今後、オリンピックに向けて世界で日本が注目され、日本人の発言も注目されるようになります。でも大丈夫。もともと日本は、持っているモノは世界トップクラスです。それを伝えることが苦手なだけだったのです。伝え方は、今回の招致で日本が勝利したように、一般の人でも鍛えることができます。これからの7年間は、日本人一人ひとりの伝え方が求められ、そして学ぶ大きなチャンスとなるでしょう。

「伝え方が9割」バックナンバー

第1回 無理めな、あの人に デートOKをもらうコトバとは??

第2回 チカン多発地域!ある看板をつけたら チカンが発生しなくなった、そのコトバとは??

第3回 困った自転車放置!ある看板をつけたら放置がなくなる、そのコトバとは?

第4回 子どもが言っても勉強しない!言い方を変えたら、勉強をはじめたそのコトバとは?

第5回 いままで伝えることが苦手だった人のほうが、この方法で劇的に人生が変わる【本田直之×佐々木圭一】(前編)

第6回 伝える技術って、相手のことを想像する技術でもあるんです。【本田直之×佐々木圭一】(後編)

第7回 「相手のことを想像して伝える」それが、この本に書いてあるすべて【姜尚中×佐々木圭一】(前編)

第8回「心」という小説を書くことで、亡くなった息子に近づきたかった【姜尚中×佐々木圭一】(後編)

第9回 なぜDJポリスの伝え方が、群集を動かしたのか?そこに使われていた「伝え方のレシピ」。

第10回 DJポリスが伝え方で使った「チームワーク化」。これを使えば動かない人も動く。

第11回 実は隠れコンセプトは「相手のことを想像する技術」【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(前編)

第12回 上司は、自分が上司にやっていることを部下にも同じように求める【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(後編) 

第13回 伝え方を身につけたら、日本企業は強くなる【サイバーエージェント藤田晋×佐々木圭一】(前編)

第14回 技術者こそ、伝え方の技術を学べばいい【サイバーエージェント藤田晋×佐々木圭一】(後編)

第15回 自分を世の中にどう伝えていくかが重要なこと、みんな肌で感じ始めてきてる【しずる村上×佐々木圭一】(前編)

第16回 世の中のいい言葉には、法則がある【しずる村上×佐々木圭一】(後編)


【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】

伝え方で勝利!オリンピック東京招致プレゼン価格:¥1,400(本体)
四六判・並製 ISBN:978-4-478-01721-0

◆佐々木圭一『伝え方が9割』

2013年6ヵ月連続、日本全国ビジネス書1位(日版調べ)のベストセラー。入社当時ダメダメ社員だった著者が、なぜヒット連発のコピーライターに なれたのか。著者は、膨大な量のコトバ・コピーを見続け、研究し、ついに「伝え方には技術があり、共通のルールがある」「感動的なコトバはつくることがで きる」ことを発見!!
無理なお願いも形勢不利な勝負も!伝え方で結果が変わる「超具体的な方法」が、この本にはかかれてあります。

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