統計学が苦手な人でも、大量のデータをシンプルに読む習慣を身につけることで、いろいろと発見ができるようになって、統計データの読み解きが楽しくなったら、本格的な統計学の勉強も格段にやりやすくなるでしょう。統計学の理論的な勉強と、データ読解の実践と、どちらを先に始めてもいいのです。
ただ、数学に苦手意識がある人は、データ読解の実践から始めたほうが楽しいでしょうし、その経験の積み重ねだけでも、等々なデータの達人になれるはずです。本連載や新刊を通じて、データを読むことのおもしろさをみなさんに感じてもらえたなら、私としてもとてもうれしく思います。
他人に成果を話すことがスキルアップや楽しみにつながる!
図表をながめていて、なにか特徴に気づいたら、周囲の人との会話のネタに使ってみてください。そうして、データを前提にした話をする習慣がつけば、データで説得する能力が自然に高まるはずです。他人が、どういったデータに納得しやすいか、逆に納得しにくいかを、経験によって覚えられるからです。
できることなら、自分だけでなく、周囲の人たちを巻き込んで、データを調べて使う習慣を身につけてください。数字は説得力や交渉力を補強しますから、数字を示してのコミュニケーションは、慣れると楽しいはずです。
ふと思いついた疑問について調べたデータから、気がついた内容を誰かに話して、相手が納得したり驚いたりして、その反応をみてあなたが楽しいと思えれば、あなたはデータ読解・活用の達人への道を踏み出したといえます。ちょっとしたことでも、データ(数字)で誰かを説得するのは、本当に楽しいことです。
なにかおもしろいデータがみつかるまで大量のデータを読む作業は、現実にはたいへんで、思うように成果が上がらないこともありますが、その楽しみのために、がんばってみてください。楽しみのために大量の作業ができるようになれば、ビジネスパーソンとしてのあなたの価値はきっと高まるはずです。
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