バブル世代女性や母娘が
高級商材消費をけん引
2014年がスタートして4週目に入りました。みなさんも次第に仕事のペースが戻って来た頃ではないでしょうか。
私はこの年末年始、2014年の消費トレンドについて考えました。
昨年は「アベノミクス」によって株価が上がり、円高も是正され、内閣府の景気ウォッチャー調査(2013年12月調査)でも、「景気は、緩やかに回復している」という結果が公表されています。一方で、4月からの消費税率アップなど、景気にとってマイナスの要因も考慮する必要があります。
諸々考えた結果、私の中に3つのキーワードが浮かびました。
「M&D(Mother&Daughter)消費」「サスティナブル(=持続可能)消費」 「CSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)」がそれです。
正月休み明けの1月6日、百貨店大手4社の昨年12月の売上高が軒並み堅調だったと報じられました。三越伊勢丹が前年同月比6.6%増、大丸松坂屋(J.フロント リテイリング)が3.2%増、高島屋とそごう・西武がそれぞれ1.7%増といった具合です。年明けの初売りでも、高額品の入った福袋が早々に売れるなど滑り出しは順調で、時計や宝飾品などの売り上げも同様に好調だったようです。
この消費トレンドをけん引しているのが、45~52歳までのいわゆるバブル世代です。若い頃にバブルを経験しているこの世代は、そもそも消費意欲が高い。とりわけ、子育てが終わって教育費もかからなくなるこの年齢層の女性たちが、増えた可処分所得を高級商材の購買に向けているのです。
一方で、最近、ラグジュアリーブランドを20代の女性が購入する傾向も見られますが、これは、バブル世代の母親たちが友達のように仲のよい娘と一緒に高額商材を購入するケースが増えているからともいわれています。これが「M&D消費」といわれる消費スタイルです。
さらにはこれに、孫を加えた女性の「三世代消費」というスタイルも見られ、祖母、母親、孫娘の三世代で買い物をしたり、旅行やレジャーに出かけるのも一つのトレンドになっています。