世界の株式市場が大きな節目を迎えようとしている。いよいよ10月28~29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、米国のQE(量的緩和)が終了となる。筆者は「2009年3月に始まった壮大な金融相場の終了」を意味すると捉えている。
そもそも株価の上昇局面は、「業績相場」と「金融相場」に大別される。業績相場はその名の通り、景気・業績が良いから株価が上昇する、分かりやすい相場である。一方、金融相場はいわゆる不景気の株高。景気と業績の悪化を株価が織り込んだ後、金融緩和によって株価が上昇する局面である。
米国では08年9月のリーマンショックを受けて、中央銀行であるFRB(米連邦準備制度理事会)がマーケットに未曽有の資金を供給。翌年3月までに悪材料を織り込み尽くし、長期上昇局面が始まった。
これまで、QEが終了するたびに米国株は調整。しかし、QEの次にはQE2、QE2の次にはQE3と、資金供給の裏返しであるFRBの資産残高は膨らみ、米国株の上昇も続いてきた。今やFRBの資産残高は約4兆5000億ドルに達し、NYダウも1万7279ドルの史上最高値を記録した。