あなたは、「健康寿命」という言葉を知っているだろうか――。
連載第1回で説明したように、「健康寿命」とは「平均寿命」と違い、人が介護などに頼らず、日常的に自立した健康な生活ができる期間のことを指す。
厚労省の調査によれば、日本人の平均寿命と健康寿命は、男性の場合で79.55歳と70.42歳、女性の場合で86.30歳と73.62歳だという。つまり、男性は一生のあいだに健康で暮らせない期間が9.13年、女性は12.68年もあるということだ。
普通に考えれば、長生きは誰でもしたいもの。しかし、いくら長生きできても、晩年を寝たきりや大病を患った状態で過ごすことになったら、仕事や趣味、家族や友人との思い出づくりなどを十分に謳歌することはできない。メディアでは何かと「平均寿命」「長寿」が話題になるが、実は健康寿命こそ我々が最も重視しなければいけないものなのである。
男女200人に意識調査を実施
6割強が「健康寿命を知らない」結果に
では、「健康寿命」への意識は世の中で盛り上がってきているのか。ダイヤモンド・オンラインでは、アンケート調査会社のリビジェンの協力のもと、30代(30~39歳)、40代(40~49歳)、50代以上の3つの年齢層に属する男女200人(内訳は男性140人、女性60人)に対して、『健康寿命に関する意識調査』を実施。健康に気を遣い始める中高年とその予備軍である彼らが、健康にどれだけ関心を持っているか、どんな生活習慣を持っているかを詳らかにした。「健康寿命」を意識して生活に気を遣っている人は、実際のところ多いのか、少ないのだろうか。
まずは、「あなたは「健康寿命」という言葉とその意味を知っていましたか」という問いかけに対する回答結果をお伝えしよう。「はい」と答えた人は200人のうち68人、「いいえ」と答えた人は132人となり、アンケート参加者の6割強が健康寿命について知識がないことが明らかとなった。
性別で見た場合、「はい」と回答した人の割合は男性、女性でほとんど変わらず、各々総数の約3割となっている。また世代別に見ると、「はい」と回答した人は30代で36%、40代で約27%、50代で約39%となっており、40代は他の年齢層と比べて、健康寿命への意識がやや低いことがわかった。