グローバルで人との「違い」は
外国人から前向きにさえ捉えられる

 外国人と会話するなんて機会は絶対ないから、英語での会話術なんて不要――。

 もし、本気でそう信じている人がいるなら驚きだ。日銀の黒田バズーカ砲第二弾(追加金融緩和)によって、一層の円安が続く見通しとなっている現在は、海外企業からすると日本企業を買収する絶好のチャンスだ。つまり、いつなんどき外国人がやってきて、あなたの会社のオーナーと買収交渉を成立させてもおかしくない。突然、「明日から社内での会話は英語ね」なんてことが起こるかもしれないのだ。

 海外企業に買収されずとも、ある日突然、外国人相手の仕事を任されてしまうこともあるだろう。「じゃあせっかくなんで、ランチでも一緒に……」なんて状況になったら、いったい何を話せはよいのだろうか? そういったシチュエーションに備えて日頃から準備しておくことが、「想像力」というものだと思う。

前回第11回では、外国人との「会話を盛り上げるための秘訣・基礎編」を紹介した。今回はその「秘訣・応用実践編」を紹介しよう。これらは言うなれば、「リーゼント式段階的グローバルコミュニケーションマスター術」である。

シンガポール国会議事堂。議会の場でも会話力は必須であろう

「応用実践編」の準備のために、まずは基礎編をざっくり要約・補足して紹介しよう。

(1) 謙遜&遠慮の日本語をそのまま英訳するべからず!

(2) 活動的で意欲的な行動や、カッコいいエピソードを垣間見せるべし!

(3) 「他人とのDifference」(違い)の捉え方が、外国人と日本人とは全く違うことを知るべし!

 グローバルビジネスの現場では、外国人たちとの仕事やプライベートでの付き合いにおいて、発言すればするほど認められる。

 たとえ空気を読まずに1人違う意見を言っても、それは単なる個々の「違い」でしかなく、日本人が思うほど波風は立たない。それどころか、確固たる意志があるとして評価されるべきことなのだ。