この商品はすばらしいですよ、世界最高水準ですよ、みなさん買っていますよと美辞麗句を並べられても、初めてその商品を見た人は、気持ちが引くに違いない。一方、その商品に多少なりとも関心を持っている人にとってみれば、一般論で良いと連呼されたとしても、自分のニーズにマッチしているかピンとこないだろう。

 ほとんどの人々が、このような「押し売り」を受けることに嫌悪感を持っていたり、「押し売り」は効果がないと知っていたりしながら、集合研修の場になると、「押し売り」してしまう研修講師が実に多い。

「○○社長曰く…」「歴史的な偉人の○○曰く…」と、エラい人が言っているから従えとばかりの、引用だらけの研修資料をみかけることも多い。あるグローバル製造企業の日本法人の研修資料には、10ページ中3ページわたって、グローバルマネジメント・メンバー3名の格言が記されていた。研修担当者にとってはよく知る方々なのかもしれないが、日本法人の社員には知られていない。

 (3)参加者をうならせる新しい情報が掲載されている(4)創立者や社長など幹部の言葉が、あちこちに引用されている――の2項目は、効果がないどころか、押し売りマインドがバリアになって集合研修の効果を減殺させてしまうことにしかならないのである。

研修資料にネガティブワードがあれば
それはビジネス伸展に役立たない証

 パフォーマンスを上げるためにモチベーションの向上が不可欠である。お客さまとの折衝でも、社内のプロセスでも、ビジネスを進めていると障壁に直面することが常である。モチベーションが高くなければ、その障壁を乗り越える知恵や工夫を生み出すエネルギーも生じない。

 それでは、モチベーションはどのような時に上がるだろうか。もし、たった1分間で、モチベーションが間違いなく上がる方法があれば、実施してみたいと思わないだろうか。マインドを変革の演習を実施する際に、私が実施している方法をご紹介したい。

 その方法とは、2人一組になって、一方が他方に、「自分のこれまでの人生の中で、最も素晴らしく感動的だった出来事を、相手に、1分間で話す」というものだ。