SSD
電力消費が少ない、衝撃に強い、データの読み書きが高速など、HDDと比べていいことづくめのSSD。バラエティに富んだ商品化が期待される。

 以前本連載でも書いたように、ノートPCの記憶装置が変わろうとしている。正確に言うなら、現段階ではモバイルノートの記憶装置が変わりつつある。

 すでにご存じの方もいらっしゃると思うが、今話題になっているのが「SSD」だ。SSDとは、「Solid State Drive」の頭文字を取った言葉で、フラッシュメモリ・ドライブという意味だ。

 簡単に言ってしまえば、「デジカメに使われるような容量の大きなメモリカードが、ハードディスクに変わる」と考えればよいだろう。携帯ノートにとってSSDは、ハードディスクより優れている3つの特徴がある。

・機械的な動作がないので、電力消費が少ない

・データの読み書きが高速(現時点では特に読み出しが高速)

・HDDに比べると衝撃に強く、クラッシュの可能性が低い

 実際にSSDとHDD搭載モデルが選べる携帯ノートでは、SSDモデルの方が軽くて、バッテリーの駆動時間も長い。読み書きの高速化は、現時点でも進化の最中で、今後さらにレスポンスがよくなるだろう。

 「すでにSSDモデルを以前から発売していますが、故障は確かに少ないです。HDDに比べて劣る点は基本的にはありませんので、ご安心してお求めいただけます」(東芝PC第一事業部 PCマーケティング部 影山岳志部長)

 もちろんこの故障というのは、“衝撃などによる故障”も含んでいる。
まだ進化の途上にあるSSDだが、特に遅いとされている書き込み速度もどんどん向上中だ。

 とはいえ、デスクトップ用の高速なHDDに比べると、パフォーマンス的にはやや劣っているケースもある。でも、モバイルノートのHDDは小型化を優先するために、そもそもの性能が低い。SSDによって、性能は大きくアップするのだ。