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外資系リーダーが日本を変える

日本企業3つの弱点

八子知礼・シスコシステムズ合同会社
シスコ コンサルティング サービス シニアパートナー

GAISHIKEI LEADERS
【第18回】 2015年4月10日
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 プラットフォームとは、自社が提供するモノやサービスの上で他者にビジネスをしてもらう仕組みである。他者のビジネスに貢献する基盤を司るといってもよい。これは製造業やICT領域に限ったことではよい。保険制度や小売、物流、医療など、多様なビジネス領域も含めて十分可能である。

 日本より人口が多く成長が見込めるアジアに向けてビジネスを展開していくには、プラットフォームを構築する際に「ネットワークの外部性」に着目した現地サイドへのアプローチが必要になる。ICT領域におけるネットワークの外部性とは、利用者数や利用頻度などがその製品・サービスの利用によって得られる効用や利用価値に影響を与えることをいう。つまり、どれだけの利用者や利用頻度を期待できるかにフォーカスしたプラットフォームを用意しなければならない。

 近年、日本でもプラットフォームの重要性が喧伝されるようになってきた。だが欧米のプロフェッショナルたちは、20年近く前からプラットフォームの必要性・重要性を説き、見事に実現している。どんな働きの、どんな機能の、どんなサービスを提供し、その上に他社のビジネスを成立させるか――自社ですべてをまかなおうとする(内製を好む)日本企業はプラットフォームを抑えることの重要性に気づくのが遅かったようである。

 グローバル企業は連鎖的に発展しない単一、単発で終わるようなビジネスは眼中にない。プラットフォームを強く意識した事業展開を視野に入れている。そうしてグローバル戦略を練り、日々更新しているのだ。

意思決定のスピードは?

 外資系企業に限らず、グローバル基準でオペレーションしている日本企業は、新しい事業に対する許容性や意思決定スピードが速い。例えば、ICT領域ではこの8年でデータセンターに大量集積されたリソースを活用するクラウドコンピューティングの登場によって、世紀の大変革が起こっている。

 グローバル企業は何年も前から、クラウドコンピューティングに対する取り組みの早さや親和性に注目し、自社に使えるのか、それとも脅威となるかを実際に利用しながら見極めてきた。片や日本企業は検討に入ってまだほんの2~3年。キャッチアップすら困難な状況だ。

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外資系リーダーが日本を変える

真のグローバル経営を経験してきたビジネス・リーダーが、日本社会・日本企業の多様性の欠如や視野狭窄、長期停滞などの課題に対し新たな視点での解決策を提案し、政治・経済・教育の各分野から日本社会に変革を起こしていくことをゴールとして活動する「GAISHIKEI LEADERS」。そのメンバーが、日本企業にとって最優先課題といえる「経営のグローバル化」について各自の経験と知見に基づき、グローバル規模の仕組みを理解し、日本のユニークな強みをそれと調和させた上で一層輝かせていくための新しい「グローバル経営論」を解説します。

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