進学校で揉み消された事件
教育委員会の隠ぺい体質も露呈

 ある進学校で、クラブ活動の部室の部品がすべて壊される事件があった。

 校長は、警察に介入してもらい、犯人を捜してもらおうと判断し、教育委員会に行った。ところが、教育委員会は、「〇〇校のような進学校で、そんな事件が起こったことはスキャンダルになる」からという理由で、事件をもみ消した。

 部員全員も、警察の捜査に協力し、指紋を取られてもいいと了承していた。

 しかし、最初に事件がもみ消された後、しばらく「あの子らしい」と疑われた子は、まったく関係のない拒食症の女子生徒で、クラスメートから吊し上げのいじめを受け続けた。

 その間、財布などが盗まれる盗難も相次いだ。

 学校に警察を入れることを嫌がり、真実をうやむやにすることによって、そのしわ寄せは、より弱者へと向かっていく。

 ROSEさんは、こう話す。

「本来、教員は生徒の心に対するアンテナが鋭い人が多いはずなのですが、昨今、企業の“生産性”を学校に求め、“進学率”ばかりが追い求められるような傾向がある。また、教員が出世することを第一に考えていると、生徒の心の問題に対する感性は鈍くなるかもしれません」

 いじめに対処できない学校の構造的欠陥は何なのか。どこで本来の教育のプロセスが狂ってしまうのか。

 こうして学校現場で“いじめ”が放置され、あるいは問題を隠ぺいしようとする構造が、その後の「大人のひきこもり」にならざるを得なくなる人たちを大量に生み出すきっかけにもなっている。

 現場の教員と、地域や保護者らの外部をつなぐパイプをどうやって構築していけばいいのか、これから考えていく必要があるのかもしれない。

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