あなたの会社の人事部は大丈夫か
拒絶型、伝言型人事部の予兆

 さまざまな企業で、この問題を解決すためのサポートをし続けていると、「拒絶型」にしろ、「伝言型」にしろ、担当者がそれらの状況に陥る予兆があることがわかってきた。10項目に整理すると、以下の内容にまとめられるように思う。下へ行くほどに、重症度が増す。

□ 「誰々が言っている」というフレーズが、1日1回は出てくる
□ 「○○さん」が言っているという表現ではなく、「上が」とか、「向こうが」という言い方をするようになる
□ 「○○に決まっている」という表現が頻発する
□ 督促メールの表現がきつかったり、頻度が多い
□ 「私は担当ではありませんので」(わかりません)という前置きが増える
□ グループ・メールアドレスを多用する
□ メールの末尾の署名が、チーム名や複数名になっている
□ 思考せずに、まず、断る
□ 確認する前に、まず、できないと言う
□ 「拒絶したり、伝言したりするリアクションが適切である」という論理構築をし始める

「誰々が言っている」のは事実なのだから、何が問題なのかという反論もあろう。しかし、このフレーズが1日1回以上出てくるようだと、拒絶型・伝言型症候群の予兆なのである。誰々が言っているとしても、担当としてこう考えるという主体的な言動として表現できなくなってきている可能性がある。「上が」とか、「向こうが」という言い方が出てくるようだと、モチベーションの低下を疑わねばならない。言葉が出てこず、顎で指したり、目で指したりするようになると、重篤度は高くなる。

「○○に決まっている」と言う場合は、そう決まっていない場合が、ほとんどであることに、多くのビジネスパーソンはお気づきだろう。事実確認されていないケースが多いものだ。にもかかわらず、決まっていると言い切ってしまうところに、思考停止の兆候を見ざるを得ない。

 督促メールの表現や頻度の問題は、ユーザー主体の考え方をしていない兆候だ。同じ督促メールを出すにしても、「期限が過ぎましたが、サポートすることがありますか?」、「期限がさらに過ぎますと、○○のネガティブインパクトがありますが防げればと思います」というような、サポーティブな表現ができない人事部担当者が極めて多い。

「私は担当ではありません」という表現が出てきたり、グループ・メールアドレスを多用したり、メールの末尾署名が個人でなくなってくる状況は、主体度合が低くなっていることの表れだ。

 問い合わせた時に、間髪を置かずに断りが出てきたり、確認する間もなく、できないという答えが返ってきたりすると、重篤度合いは高いと言わざるを得ない。さらに、断ることやできないことが適切だという論理構築がされるようであると、症状の改善には時間を要する、深刻な状況である。