「小さいから仕方がない」
「こんなにイヤがるのに、行かせるのはかわいそうだから」
「幼稚園のうちは休ませても」

 と弁明する親は、自分の子を年齢以下の能力の持ち主と見て保護しているばかりか、園を子守の場と考え、園で学び取るものを考えていないのです。

 決められた学課を勉強する小学校なら休ませないが、園は休ませてもいいというのでは、教育ママとそしられても仕方ありません。

 幼児の学習は「いろは」だけでなく、あらゆる行動が大事と考え、園へ通わすようになったら、よほどの理由がない限り休ませないでください。

「イヤなことでも、しなくてはならないことがある」という義務感の初歩を、通園することで教えてほしいのです。

 また親は、わが子が生活環境の変化にどのように適応していくかを、観察しなくてはなりません。

 なにか問題があれば、親はそれまでの育児を反省し、子のヘルパーになって1日も早く適応できるようにしてやり、園を休むことでお茶をにごしてはならないのです。

 毎日の園生活で疲れやすく、熱を出すようなら、体を鍛えてやらなくてはなりませんし、早引きさせてもらって調節したりしなくてはなりません。

 私も息子たちを送り出して、そーっと園での様子を探り、泣く理由を解明し、保母さんと相談しながら方策を立てなくてはなりませんでした。

 私はいまでも、息子たちの泣くのを気にせず、泣かせっ放しにして他のお友達に「放っておいてあげようね。きっと泣かなくなるよ」と言ってくださった先生と、自分も泣きたくなるのを我慢してくれたお友達にすごく感謝しています。