なぜ、子どもに
放射能の掃除をさせるのか

広瀬 話は変わりますが、今年の10月10日に国道6号線を子どもたちに掃除させたでしょう。子どもたちを危険な被曝地帯に連れてゆくなんて、トンデモナイことですね。

マコ そうです。清掃活動は、特定非営利活動法人ハッピーロードネット(福島県広野町)などが企画して、福島第一原発がある双葉、大熊の両町を除く8市町の国道6号線、計約50キロで、中高生約200人を含む約1400人が参加しました。

 一番線量の高い福島第一原発の近くは、大人がやるということでしたが、そもそも国道6号線は開通できないくらい線量が高かったところです。

広瀬国道6号線が現在でもハッピーロードとは、よく言うね。空間線量より怖いのは、自動車が運んでいる放射性物質が飛びかっていることですよ。そんなところを、なぜ子どもたちに掃除させるのか。まったくもって許しがたい。

マコ 企画したNPO法人に様々な要望がよせられたそうです。それについて共同通信や産経新聞などは『「殺人行為」「狂気の沙汰」など誹謗中傷の電話やFAX、メールが多数寄せられ、子どもの被ばくを心配する人たちの過剰な反応』という記事を出しています。
 しかし「子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト」などが6号線の線量の測定をし、近隣にホットスポットがあったり、土埃が舞い上がっている状況を確認し、神戸国際キリスト教会など70団体で、この6号線のボランティアを募っての清掃を撤回してほしいと要望書を出していました。それらも「誹謗中傷などの過剰な反応」にするのはおかしいと思います。

広瀬 過剰な反応だって? おかしいのは掃除をさせるほうだろう。
 なぜ、粉塵などに付着した放射性物質のある道路を子どもたちに掃除させるのか!
 おしどりマコちゃん・ケンちゃん、これからも、福島県内のことを取材して、現状を私たちに教えてください。なにしろ、新聞にニュースが出ないので、みんな忘れさせられているのですから。お願いします。

次回は、「SEALDs躍進のかげに、卓越した「後輩育成システム」あり!?」について、お話をうかがいましょう。

(つづく)