世界的な経済不安で、企業の懐事情も厳しい。企業は積極的にコスト削減を迫られることになった。しかし、コスト削減によって社員のモチベーションが低下し、結果として企業経営が逆効果に陥ったり、場合によってはコスト削減が転職を考える理由にもなったというアンケート結果もある。

 そこで、企業の支出を抑えつつ、従業員の士気も高めるような効果的なコスト削減方法の考え方「モチベーティブ・コスト削減」が必要になってくる。今回はグループウェアの導入で業務の効率化を図り、コストを削減した事例を紹介する。

 古本の街、東京の神保町に大きな書店を持つ三省堂書店は従業員数300人規模の中堅企業。関東一円に30以上の店舗を展開している。業務には古くからIT投資を行っており、他業種に先駆けて社内の情報を共有するグループウェアを導入した。

 同社が取り入れたのはサイボウズ社の中小企業向けのグループウェア「サイボウズOffice」シリーズ。Web型のグループウェアでインストールや初期設定などを簡単に行え、費用についても大きなコストがかからないのが強みだ。利用料金は10人までの場合、年間79,800円と格安。その後利用する人数ごとにライセンス料が変わり、200人までの利用では728,000円。他社製品と比べて低コストだ。

 導入によってもっとも効率化したのは、社員全体のスケジュール管理。「(導入前は)スケジュールがすべて社員の手帳のなかにあって、社員同士の居場所や動向が謎でした。現在では、どの会議室で誰が何をやっているか、何時から何時まで外出しているかがきちんと把握できます」(三省堂書店情報システム室)

 グループウェアによるコスト削減において、サイボウズの広報・村松氏はこう語る。

「例えば年収600万円の社員の場合、企業は1分あたり60円のコストを支払っている計算になります。日々の業務を効率化することで、労働時間が減りコスト削減につながります。弊社の試算では、(1)社員規模が100名、(2)社内の会議室を借りるには事前の予約が必要、(3)4人の打合せが月に10回ある――以上のケースを想定した場合、スケジュール機能を導入するだけで年間216万円のコスト削減になると予想しております」

サイボウズによるスケジュール機能利用時のコスト削減試算