中国の自動車販売台数は2006年に日本を抜いて世界2位になり、2009年には米国を抜き、世界最大の自動車販売・生産国となりました。2009年は日本の3倍規模までになっています。

 しかし中国の自動車市場の拡大はこれからが本番だと思います。一般的に1人あたりGDPが3000ドルを超えると、乗用車の普及が急激に進むと言われていますが、中国の1人あたりGDPは2008年に3000ドルを超えたばかりで、これから本格的な拡大が始まるところです。

 実際のところ、日本の1人当たりGDPが3000ドルとなった1970年代初頭から、ピークとなった1995年3万6370ドルまでの間に、日本の自動車産業は著しい発展を遂げました。同じスピード成長が、よりパイの大きな中国でこれから起こると考えられます。ちなみに日本はGDPが天井を打った1995年以降、自動車台数は全く増加していませんので、自動車はGDPとは比例関係にあると思います。世界で最もGDPが伸びていく国は中国ですから、中国は今後、世界で最も自動車市場が拡大していく可能性の高い国と言えると思います。

2009年
中国自動車市場の詳細

 ここで2009年の自動車業界の全体像を見てみましょう。

 中国自動車工業協会によると中国の2009年の自動車生産台数は前年比48.3%増の1379.1万台、販売台数は46.2%増の1364.5万台です。

 そのうち、乗用車の生産台数と販売台数は54.1%増の1038.4万台と52.9%増の1033.1万台であり、商用車の生産台数と販売台数は33%増の340.7万台と28.4%増の331.4万台です。販売台数の上位10社、上位10車種は下の表のようになっています。