前回の連載では、「経理担当者がやるべき3つの仕事」についてお話をいたしました。さて本日は、それを踏まえた上で、経理業務を効率化させ、より大きなリターンを得るためのコツをお話いたします。8つのチェックポイントがありますが、身に覚えはないでしょうか?

「手書き時代」の名残が、
効率の悪さを生んでいる

 一昔前、経理は非常に大変な仕事でした。「手書きで伝票を書いて、それを電卓で集計し、さらに間違いがないかチェックする」。頭脳も使いますが、肉体も使う仕事だったのです。

 ところが、今はPCやインターネットがあります。PCの性能も向上し、複雑な計算も瞬時にこなせるようになりました。会計ソフトだけではなく、Excel を利用し、データをとり込んだり、会計ソフトのデータを変換して加工したりすることもできます。従来は、プリントアウトした資料を見ながらExcel で手入力していたのです。

インターネットサービスも充実し、ネットバンクを使えば、銀行に行って記帳する手間もなくなります。支払いや入金確認の他、税金の納税もインターネットでできる時代です。経理を囲む環境はかなり変わってきたといえるでしょう。

 しかし、こうした環境の変化に、経理担当者が対応できているかどうかといえば、難しいのが現状です。手書きの時代の名残で、効率の悪い作業をしているケースがよく見受けられるからです。