2月1日東京の人気入試
2月は、東京から見ていこう。1日午前の共学校では、22年の実倍率4倍だった東洋大学京北(1回)が5倍程度に、淑徳(特選1回)も少し落ち着きを見せているが2倍台半ばは保ちそうだ。目黒日本大学(1回午前)は7月よりも勢いを増して、4倍を超えそうな情勢にある。
22年の受験者数が100人に満たなかった学校も見ておこう。淑徳巣鴨(1回)は5倍超、順天(A)は3倍乗せ、ドルトン東京学園(1回)は3倍強、24年度から「中野」を校名からはずす意向の明治大学付属中野八王子(A1回)は3倍乗せの勢いがそれぞれうかがえる。
1日午前の女子校では、上位受験者層に勢いがある桜蔭が微増傾向で、雙葉も同様だ。鴎友学園女子(1回)の上位層は微増だが、全体的には微減傾向。香蘭女学校(1回)も上位層に勢いが感じられるものの、全体では微増にとどまりそうである。立教女学院は上位層に加えて中堅層も増加気味で、微増となりそうな情勢である。
7月に比べて志望者数の増加具合が緩和傾向にある学校としては、品川女子学院(1回)が2倍台後半、山脇学園(A)は5倍弱が予想される。また、4倍台半ばをうかがう情勢だった実践女子学園(1回・思考力)や同2倍台後半の跡見学園(1回)は、9月にはだいぶ落ち着いてきた。
一方で、目の前にある法政大との高大連携強化を打ち出した三輪田学園(1回午前・英検利用)は7月の勢いを継続、23年3月開業予定の相鉄・東急直通線効果からも人気の田園調布学園(1回)や東京女学館(1回)は3倍前後となりそうで、初回入試にしてはいずれもいささか厳しい。
9月になって勢いを増した女子校も見ておこう。十文字(1回・思考力)は2倍乗せも視野に、晃華学園(1回)と東洋英和女学院(A)は2倍台半ば、大妻中野(1回)は3倍乗せへと人気が高まる傾向がうかがえる。
1日午後で合格を得ておきたい受験生心理を反映して、2倍程度を境に志望者の動きがあるようだ。22年の受験者数が200人以上の女子校から見ていくと、大妻中野(2回)は1倍台後半、7月より勢いが落ちている品川女子学院(算数)は3倍には届かない情勢だ。実践女子学園(2回・英語資格1回)、跡見学園(特待1回)も増加傾向だが、9月は勢いを落としている。
受験者数100人以上では、7月に激増傾向だった東京家政大学(2回特別奨学)がだいぶ落ち着いて2倍程度に。一方、日本大学豊山女子(2科1回・算数)は2倍に迫り、午前に続いて人気の田園調布学園(午後)も1倍台後半になりそうだ。
共学校はどうか。淑徳(東大1回)は2倍台前半に落ち着きそうで、青稜(1回B)も落ち着きを見せてきた。一方、女子人気の高いかえつ有明(特待1回)は実倍率5.29倍から上積みされそうだ。
22年の受験者数が100人に届かなかった入試も見ておこう。女子校では女子聖学院(スカラシップ)が4倍乗せ、共学校では八雲学園(2回)の2倍強が目立つ。他には、共学校の駒込(2回)、多摩大学目黒(特待・特進1回)、順天(B1回)、日本工業大学駒場(2回)、女子校では文京学院女子(2回・探究プレゼン)、中村(特待1回)に勢いがある。