マーケット全般(125) サブカテゴリ
第170回
中国とギリシャ問題は一段落し日本株も落ち着いた。日本株は下がっても上がっても強気で行ってよいが、7月下旬に、ひとつだけ注意すべきこととは?
日経平均は乱高下しましたがいったん底を打った形です。上値を追う材料は乏しいですが、外部環境が安定したので基本は「下がっても強気(押し目買い)、上がっても強気(順張り買い)」のスタンスです。次の相場の大きな変動要因は米国の利上げ実施時期でしょう。ギリシャと中国の問題で利上げが9月から12月に後ずれするとの観測が強まってきました。それでも、7月28~29日のFOMC後に、9月利上げ観測が再び強まるようなら、市場が動揺する可能性が残りますから、要警戒ですね。

5~6月の海外長期金利上昇局面では、日本の長期金利も連動して上昇し、20年債利回りが1.3%を付けたほか、10年債利回りも0.5%を上回った。日本銀行が2014年10月に国債買い入れ政策を強化して以降、日本の長期金利は海外長期金利上昇に対し、一定の耐性を見せていたが、今回は米国などの長期金利上昇につられた格好だ。

「ギリシャ国民はなぜあんなに自分勝手なのか」とドイツ人は怒っている。しかしながら、ギリシャ人にはギリシャ人なりの反論があるようだ。アテネ在住の数人に話を聞いたので紹介してみよう。納得し難い説明もあるが、債権団側とギリシャ側の感覚のズレを知ることは非常に重要と思われる。

第374回
世界経済のけん引車である中国経済に変調の兆しで投資戦略を大幅変更。日本株はどうするべきか?
世界経済のけん引車である中国経済に変調兆し。投資戦略を大幅に見直す

「ギリシャ・リスクは大きなワイルドカード(不確定要素)だ」米ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアム・ダドリー総裁は、ギリシャがユーロから離脱した場合の市場の反応を警戒するコメントを英紙に寄せていた。政策金利の引き上げを検討している米連邦準備制度理事会(FRB)としては、7月5日にギリシャで行われる国民投票の行方が気になっている。

第169回
ギリシャ問題よりもっと重要な問題とは?株価が急落しても調整は長期化しないが、いまは宵越しの株は持たず短期売買の逆張りで行け!
日本株はギリシャ問題に右往左往です。週明け6日月曜日の日経平均株価は前週末比427.67円安の2万112.12円で取引を終えました。ギリシャに関しては、欧州中央銀行(ECB)による金融システム安全網の整備が進んでいるため、万が一、ギリシャがユーロ圏離脱に追い込まれても影響は限定的との見方が大勢です。ギリシャ問題は世界経済にとって些細な規模の問題であり、ヘッジファンドなどの短期筋が超短期的に相場を動かす材料にしているだけだから、急落しても調整は長期化しないのでしょう。

第373回
上海総合指数がわずか3週間で約30%も下落!その理由と中国政府の課題について考えてみた
このところ上海総合指数が下落しています。6月中旬につけた高値からの下落幅は-28.8%に達しています。連日の株式市場の下落を受けて中国人民銀行は6月27日に1年物貸出基準金利を0.25%引き下げ、4.85%としました。中国政府はマーケットの下げが止まらない様子を見て、当面、新規株式公開を中止させるとともに証券会社に対し、相場買い支えのためのファンドを編成するよう指示を出しました。これは昔、日本で行われたPKO(株価維持オペレーション)をほうふつとさせます。

第168回
暴落相場では逆行高の“赤札銘柄”に注目!いま売買すべき「超・超・超小型株」の6銘柄とは?
6月29日の日経平均株価は前週末比596.20円安の2万109.95円で取引を終えました。日経平均株価の下げ幅は、14年2月4日以来、約1年5カ月ぶりの大きさなり、東証1部の値下がり銘柄数は1821銘柄と、97年2月3日以来で最多でした。金融支援を巡る協議が決裂し、ギリシャのデフォルト懸念が高まり、市場のセンチメントが大幅に悪化した結果です。

1カ月前に「数カ月内にドル円は5%上昇」と当欄で書いたが、ドル円は119円台から125円台へ早々に急伸。その後、黒田東彦・日本銀行総裁の「ここからさらなる円安はなさそう」発言などさまざまな相場材料が交錯した。一連の顛末を振り返り、ドル、円、ユーロの相場の基調を再確認したい。

日本銀行は来年から金融政策決定会合の回数を年14回程度から年8回に減らすと発表した。現在、米国ニューヨークにいるのだが、米国人の市場関係者にその感想を聞いてみると(知らなかったという人ばかりだが)「FRB(米連邦準備制度理事会)も昔から年8回だからいいんじゃない」という答えが大半だった。

第372回
ギリシャ救済プログラム延長交渉がクライマックスへ! 7月5日に国民投票。投資家は一件落着後に注意せよ!
ギリシャ政府が7月5日に国民投票を実施します。欧州委員会(EC)、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)から成るトロイカから提案された救済条件を呑むべきかどうかを、直接国民に問うためです。

OPEC(石油輸出国機構)は6月5日に開催された定例総会において、事前予想の通り、原油生産量の目標を日量3000万バレルに据え置くことを決定した。総会前には、原油の過剰供給が続くとの見方から、原油相場は下落傾向で推移していた。

黒田東彦・日本銀行総裁が6月10日の衆議院財務金融委員会で発した言葉で、ドル円レートは瞬時に円高方向へ吹き飛んだ。通信社が報じるヘッドラインを集めて、アルゴリズムでトレードするシステムが動きを加速させたともいわれている。

第167回
なぜ「着物関連株」が急騰し始めたのか?チャートが直角に上昇している注目の5銘柄と引き続き好調なインバウンド関連4銘柄も紹介!
日経平均株価は18日の1万9990.55円を目先底にして、強い動きになっています。実際、23日前場の日経平均株価は大幅続伸、前日比330.49円(1.62%)高の2万0758.68円でした。このような状況下、東京株式市場では、短期資金は「着物」と「インバウンド」のテーマ株への流入を加速させました。これを受け動意付いたのが、日本和装HD(2499)、ヤマノホールディングス(7571)、京都きもの友禅(7615)、ツカモトコーポレーション(8025)、さが美(8201)など着物関連株です。

第371回
米国市場はサマー・ラリーへ突入!銘柄は(先週上場した)フィットビットを狙え!
米国株式市場が堅調です。先週、ダウ工業株価平均指数は+0.63%、S&P500指数は+0.73%、ナスダック総合指数は+1.27%上昇しました。先週、アメリカのマーケットが高かった理由は、水曜日の連邦公開市場委員会(FOMC)を市場参加者が好感したからです。連邦準備制度理事会(FRB)は、いつもの半分くらいの、ゆっくりしたペースで利上げするとシグナルしました。ドル安になると米国企業の収益見通しは好転します。するとアメリカ株はこのままサマー・ラリーに突入する公算が大きいのです。さて、問題はどの銘柄でこのサマー・ラリーを取りに行くか? です。 私は先週の本欄で紹介したフィットネス・トラッカーのメーカー、フィットビット(ティッカーシンボル:FIT)に注目しています。

第166回
株式市場の短期マネーは材料株とテーマ株に流入。MERSやバイオ関連などの3テーマ以外に市場が評価する3条件を満たす33銘柄を一挙公開!
日経平均株価は調整色を強めています。9日終値は前日比360.89円安の2万96.30円と、当日の25日移動平均線(2万104.98円)を割り込みました。このような状況下、短期マネーは、ネットセキュリティー関連、バイオ関連、MERS関連への流入を加速させました。主力株の上値が重くなると、投機マネーは一斉に主力株を避けて、このようなテーマ株に流入します。多くのアクティブ個人にとっては、メチャクチャ儲けやすい環境になっています。

「私は小学校の重要な試験に2回落ちた。中学の試験は3回失敗した。大学入試は3回落ちた」中国最大手のEコマース(電子商取引)、アリババグループの創業者ジャック・マー氏は、今年1月のスイス・ダボス会議で生い立ちをそのように説明していた。彼の失敗談はまだまだ続く。

第370回
今年最もホットなIPO、ウェアラブル市場NO.1のフィットビットに注目!アップルウォッチをも凌ぐその優位性とは?
今週木曜日にフィットビット(ティッカーシンボル:FIT)がニューヨーク証券取引所にデビューします。フィットビットはウェアラブル市場で最大のマーケットシェアを誇る企業です。同社の製品は世界50か国4万5000の小売店で販売されています。同社の2014年の売上高は7.45億ドルでした。今回売出される株数は2985万株で初値設定は14~16ドルです。上場初値は、ひょっとすると30ドルほどになるケースも考えられますが、そこからでも買える株だと思います。

4月下旬以降、上昇傾向を続けていたドイツ10年債利回りは、5月中旬に0.8%を目前に低下に転じ、一時0.5%を割り込むなど、低下傾向に回帰するかに見えた。ところが、6月に入って再度利回りは急上昇し、1%近くに到達してしまった。

5月22日にジャネット・イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が年内のゼロ金利解除(リフトオフ)実施の可能性を示唆して以来、円安が急速に進んだ。6月2日には一時125円台に乗った。
