
稲垣 諭
他人への悪意や呪いは、なぜ「優しさ」よりも長続きしやすいのか
パートナー、友人、同僚。最初は熱意や思いやりをもっていたのに、長く付き合いを続けていくと「やさしく接し続ける」ことが難しくなる。一方で、真逆の感情である「憎しみ」や「怒り」は続きやすい――。ものごとをありのままとらえようと試みる「現象学」を専門とする哲学者が、悪意が続くメカニズムを解き明かす。

親しくない人にポロッと本音を話すのに、夫や妻、友人には「やさしくできない」深い心理
仕事の同僚関係でも、パートナー関係でも、友人関係でも、最初はあんなに熱意や思いやりがあったのに、今はその当時のようにふるまうことが難しい。そんな経験は多かれ少なかれ誰にでもあるだろう。ものごとをありのままとらえようと試みる「現象学」を専門とする哲学者が、「やさしいがつづかない」メカニズムを解き明かす。

タダ乗りするやつは社会的に抹殺したい!でも「やさしい人」でいたい…人間の“本性”がかくも矛盾するワケ
私たちが生きる現代社会には、やさしいことはいいことで、やさしくないことは悪いことだという倫理観が根づいている。だが、やさしいがいつもいいこととは言えない。ものごとをありのままとらえようと試みる「現象学」を専門とする哲学者が、「ズルいが許せない」人間の2つの本性に迫る。
