経営×統計学

ビジネスの現場で実践 統計学で差をつける!(1)

 13年夏からは仮説検証の発表の場を持つようになり、14年5月からは「チームアキュア」として、13社連合の自販機オペレーションチームを立ち上げた。

 分析データは新商品開発にも生かされ、「いちごクラッシュゼリー」や「『冷え知らず』さんの生姜チキンスープ」などを開発。これらはエキナカという立地を活用した付加価値のある商品として、消費税増税後も売り上げを伸ばしている。

 何より統計とは無縁だった現場をどんどんと巻き込み、「統計力」ともいうべき力を身に付けたスタッフが活躍する土壌ができていることが大きいのだ。

【すかいらーく】
売れないという定説を
覆したデータ分析の力

 「絶対に売れない」と思われた商品がヒットした──。ファミリーレストラン最大手のすかいらーくは、中核事業の「ガスト」で2014年12月から冬のフェアを始めた。その際、これは売れないと思われていた「ビーフグリル」が15年1月21日の販売終了を待たずして売り切れたのである。

 ガストといえば、平均客単価が約800円という「低価格チェーン」の代表格だ。にもかかわらず、ビーフグリルは、単品価格が約1000円と比較的高い。つまり、ビーフグリルの売り切れは「1000円未満のものしか売れない」という定説を覆したのである。

 背景には同社の緻密なデータ分析がある。ガストは全国に約1300店舗展開している。今回、顧客のレシート情報などを基に、商品の価格帯ごとに顧客をグループ分けした。

 すると、高価格帯では顧客数が増加傾向である一方、低価格帯ではそれが横ばいか低下している傾向が表れていた。消費増税後も高価格商品は売れているが、同じトレンドが外食でも鮮明に出ていたのである。そこで、より付加価値の高い商品の投入に至ったのだ。

 さらに、顧客一人一人に応じた商品を「ガストアプリ」を使ったクーポンで訴求したこともフェアを支えた。

「経営×統計学」



週刊ダイヤモンド編集部


企業に学ぶ「勝つための統計学」

大量のデータの収集と分析によって市場や顧客を知るノウハウは、企業にとってビジネスで勝つために必要不可欠なもの。マーケティング分野でビッグデータを活用し、着実に成果を挙げている企業は少なくない。そんな企業たちに「勝つための統計学」を学ぼう。
 

「企業に学ぶ「勝つための統計学」」

⇒バックナンバー一覧