トランプ氏とクリントン氏
を比較する
国際情勢に詳しい佐藤優氏によると、アメリカ大統領選の支持構造はこうだ。
「既存の秩序が維持されたほうがいいと思う人はクリントン候補を支持し、秩序が変わったほうがいいと思う人はトランプ候補を支持する。とくに自分たちは社会に虐げられていると考えている製造業従事者や米国中・南部の白人がトランプ候補を支持した(「週刊東洋経済」2016.11.12)」
このことから、トランプ氏は、現在秩序に不満を持っている層、貧困層をターゲットにしていたことがわかる。そこへのコピーは、以下だ。
「Make America Great Again(偉大なアメリカよ、再び)」
4ワードから構成されるこのコピーは、極めてよくまとまっている。
というのは近年、国力を低下させているアメリカのパワーを、もう一度取り戻すのだというメッセージが端的に表されているからだ。
アメリカ人は、「great」という言葉が大好きである。
“How are you?(元気ですか)”に対して、日本の教科書で教えてくれた“I’m fine(元気だよ)”はあまり聞かれない。
よく聞くのは、“I’m Great(元気だよ)”というくらい、Greatは多用される。
頻出用語のGreatの直後に「Again」を持ってくることで、「昔は強かったけど、今はその強さを失っていることを表しているのだ。
格差社会に押しやられた貧困層が「自分たちは弱くなっている、もう一度強くなりたい」と感じているのであれば、このコピーは、「法則1:得になる」に合致している。
またGreatの後の「Again」は、現在がどん底でもこれから上昇気流になると感じさせる「法則3:好奇心」も刺激している。
注意深く見るとトランプ氏のコピーは、あらゆる演台、ホームページなどの制作物で一貫して使われている。
ブレていないのだ。
一方でクリントン氏のコピーは、所々で使い分けされている。
メッセージがブレているのだ。
その中でもクリントン氏は、「Stronger Together(一緒のほうが強い)」がメインキャッチコピーだ。
語感はスマートだが、一緒にいると何がいいのかという「得」の部分が弱い。
トランプの「Great」というフレーズの強さには確実に劣っている。
端的なコピーでメリットを表現できないと、全米を引っ張っていく力がないと判断されてしまうのだ。
キャッチコピーの4大法則のうち、押さえられているものといえば、「一緒にいればいい」ということを訴求する「法則4:簡単な方法」くらいだろうか?
様々な「数字」で判断されるトランプ氏の政治手腕は、これから試されるところである。
しかし、政治家としての「数字」を持たないトランプ氏をここまで引き上げたのは、疑いなく「言葉」のチカラである。
「数字」につながる「言葉」としてのコピーライティング。
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