高速バスに仕切りカーテンやコンセントといった装備が標準化されつつある。さらに各社ともにフリーWi-Fiへの対応も増えてきている。以前はマスク、耳栓、アイマスクだった定番グッズは、新たな「高速バス三種の神器」に変わりつつある。
高速バスに欲しい設備トップ3は
仕切りカーテン、コンセント、Wi-Fi
2016年に「夜行バス比較なび」と無料地図アプリ「恋するマップ~女子ちず~」が共同で女性1000人の高速バス利用者にアンケートを実施した。その結果、高速バスに欲しい設備の上位を占めたのは、1位が仕切りカーテンで38%、2位がコンセントで30%、3位がWi-Fiで25%だった。
アンケート対象が女性ということもあり、仕切りカーテンの需要はとても高い。理由としては、高速バス、とくに夜行バスに乗る際には、化粧を落として“すっぴん”になるため、素顔を見られたくないところが大きいようだ。高速バス・夜行バスを利用する女性はとても多く、各バス会社は夜行バスに仕切りカーテンを積極的に導入し、リピーター確保に期待を寄せる。
東京発、大阪行きの夜行バスで仕切りカーテンの導入数を調べてみると、2017年2月の運行便333件のうち、87件が仕切りカーテン付きをセールスポイントにしている。約26%の導入率とさほど高くないように感じるが、これ以外にも隣席との仕切りができるウィラーエクスプレス運行のカノピー(シートの上部にあるフードで顔を覆う座席)などもあり、これらを含めると合計は約180件。導入率は54%と半数を超える。もちろん料金が安い4列シートの夜行バスにはあまり設置されていないが、新型車には最初から仕切りカーテンが導入されるケースが多い。シートの質の良さで評判のウィラーエクスプレスの「ラクシア」も、仕切りカーテンが標準装備となっている。