ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
DOL特別レポートSPECIAL

「投資の7割が現状維持のため」からの脱却
ITをいかに競争力に変えられるか

――三木泰雄・ヴイエムウェア社長に聞く

2011年4月18日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
2

――企業のIT活用を促進するもう一つのソリューションとして、クラウドコンピューティングが注目されている。クラウド戦略はどのように位置づけているか。

 ビジネスニーズに合わせ、迅速に必要なIT活用を実現するのが、クラウドの本質。たとえば「ある商品のキャンペーン販売期間だけこのシステムを2倍利用したい」と思えば、何ヵ月も前から準備しなくても、数時間またはその場で、必要なIT環境を用意できる。「ビジネス環境の変化に俊敏に対応できる競争力強化の武器」がクラウドであり、仮想化技術はこのクラウドを実現するための基盤技術だ。仮想化とクラウドの関係は、われわれが考える「Journey to the Cloud」のコンセプトを説明するとわかりやすいと考えている。

 まず第一段階。サーバ等を統合して台数を減らし、ハードウエア調達コスト、設置スペース、電源・空調コスト等を削減する。第二段階。仮想化の対象を企業システム全体へ広げ、システムの運用やリソース再配分の操作等を自動化し、同時にシステムの信頼性・可用性を高める。これにより、ハードウエアなどの固定費に加え運用管理コストを削減する。

 そして第三段階。全体最適化されたITリソースを、ユーザー自身が必要な時に必要なリソースをポータル上から利用でき、各部門の利用量に応じてきめ細かく課金できるなど、自社のITインフラをプライベートクラウド化する。「ビジネスの変化に迅速に対応できる」というクラウドのよさと、自社独自のシステムを構築できるビジネスメリットをかけ合わせたのが、プライベートクラウドだ。

 この大きなメリットに至る道程が「Journey to the Cloud」。当社では、パートナー企業と協力して、ユーザー企業がすばやくスムーズにこの道程を進めるお手伝いをしていく。

――日本企業の競争力強化に、仮想化はどのように貢献するのか。

 これからの競争力強化には、ITという武器をより高度に活用することが不可欠であり、そのためにはITインフラのレベルを上げておく必要があると考えている。IT投資の70%が現状維持に使われているような現状を脱却することが急務なのだ。

 いまある資産を最大限に生かしながら、いち早く「Your Cloud」を構築することは、競争力強化の大前提。クラウド化の進め方次第で、日本企業の数年後には競争力に大きな差が出てくると考えている。

previous page
2
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

DOL特別レポートSPECIAL

爆発的な広がりを見せる企業のTwitter(ツイッター)導入。ダイヤモンド社は、ターゲットメディアと共同で「顧客が動くTwitter運営術」セミ ナーを開催。徳力基彦氏ほか、Twitter活用に成功した先進企業にその秘策を語ってもらった。

「DOL特別レポートSPECIAL」

⇒バックナンバー一覧