かつてない大規模な地震に見舞われ、甚大な被害を被った日本。実は、保険とはこんな万が一に備えるためのものです。「万が一」であるはずの大規模な災害が本当に起こった今こそ、自分や家族が加入している保険を総点検し、必要な保険に加入すべきときではないでしょうか。

 特集「安心の保険」では、地震を含めた災害に対応できる保険を詳しく解説しているほか、生命保険、医療保険、自動車保険などについて、安心を得るためにはどんな保険に入り、どう見直していけばいいかを提案しています。

 特集ではまず、地震など災害に備えることができる補償を一覧で掲載。また地震保険がカバーできる範囲、不払いに遭わないためのチェックリストも掲載しています。地震の1週間後に家が倒れた場合はどうなるのかといった、複雑なケースについてもわかり易く紹介しました。

 東日本大震災における保険会社の支払いに向けた保険会社の動きも、詳細に取り上げています。保険金の不払い問題で信用をなくしていた業界だけに、今回の震災においては支払い漏れがないよう徹底的な調査に取り組んでいます。

 被災地域においては顧客リストを作成し、一軒ずつ安否確認をしている保険会社もあります。基本的に保険会社は、請求があったら支払うというスタンスを取っていましたが、保険会社が自ら積極的に契約者を確認し、必要があれば請求勧奨するという姿勢は今までにないもので、本来の保険の姿が垣間見えます。

 生命保険、医療保険、自動車保険などの保険については、賢い加入術から見直し方を丁寧に紹介。プロお勧めのお得な商品ランキングも作成しました。医療保険で保険金が支払われないケース、最近台頭している保険の乗り合い代理店の実態や、営業担当者との上手な付き合い方などは参考になるでしょう。

 特定の会社・業界に媚を売ることなく、本当に中立的な立場で保険のウラ・オモテを余すところなく解説しているので、業界の人も必読です。

 生命保険会社については今後、強化されていく規制や会計基準について取り上げています。今年度から導入されることになっている新ソルベンシー・マージン比率については、編集部で独自に試算しました。本邦初の試算です。安全性のチェックに役立ててください。

 一家に一冊、これがあれば本当に「安心できる保険」が分かります。ぜひご一読を。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 野口達也)