仲間を変えて仲間を助ける!
働き方革命を実現する「10%ルール」

 とはいえ、得てして、働き方に関する新たなシステムを会社に導入しようとすると、必ずマイナス事項にばかり考えを囚われて、とにかく「変革したくない」と揉める輩が必ず登場するだろう。しかし反対派におののくなかれ、そこで役に立つのが次に述べる「10%ルール」だ。

2017年3月に開催の、環境改善ビジネス企画を競う『Youth Environmental Summit (YES) 2017』。ASEAN各国から選抜された子どもたち約200人が集まるイベントで筆者は審査員としてボランティア参加した

 数年前、筆者が所属部門のアジア域内改善チームの「組織・文化改革リーダー」として社内の働き方改革を行ったとき、心に留めていたのがこの「10%ルール」であった。

 そもそも筆者が勤務するマイクロソフトでは、働く環境の健全性を保つことに注力している。そのためたとえば、組織の健全度チェックとして年1回、全従業員参加の意識調査が行われている。各部門の責任者・各国の現地法人の経営幹部は、収益と顧客満足度と共に、この健全度チェックを最も優先すべき「トップ3項目」として扱わなくてはならない。改善に向けたアクションの実行が求められる。このこともあり、マイクロソフトは例年「働きがいのある会社(Great Place to Work)」として、高評価を受けている。

 話を「10%ルール」に戻そう。米レンセラー大学で「世界をひっくり返すには、どうしたらいいのか!?」を追求している研究チームがある。このチームは2011年に「少数意見であっても、社会全体でその数が10%を超えると、一気に広がる可能性がある」との研究結果を発表しているのだ(参考:ハフィントン・ポスト記事「世論をつくる10%の人達」)。

 この研究結果は周囲の10%を仲間に入れると、職場や会社の雰囲気を一気に変革できる可能性があるとしている。筆者は、社内や部内などのある程度限られた統制されたグループであれば、10%の仲間を巻き込めば、理想とする働き方を実現できると信じて頑張った。

 そこで、「Stop, Start & Continue」ワークショップを実施し、部署のアジア域内のあらゆる活動をSSC(Stop=中止する活動、Start=新しく始めるべき活動、Continue=何が何でも継続すべき活動)に分類し、既存の働きを見直し改革した。